《大浜サキ》
エントリ名は、「日本沈没(1974)」の田所博士の台詞から。 SF御三家の一人でもある小松左京氏が亡くなったそうで、ショックです。 日本SFはあまりかじったことのない私でも、慣れ親しんだ作家のひとりでした。 それにしても最近、日本SFの全盛を支え、ジャンルを大きく広げた時代の 作家の訃報が相次ぎますね・・・ 氏は当時日本でのSFの社会性を確立しただけでなく、「日本沈没」をはじめとして SF邦画のスケールも塗り替えた作家でした。 「復活の日」、「さよならジュピター」、「首都消失」などなど、映像も含めて どれも思い出深いです。 「さよならジュピター」は・・・まあ、今見ると話のネタにはなるかと。 これらの映画の中では、角川や深作欣二と組んだ「復活の日」が特に好きです。 SF邦画の意識を拡張すると共に、東宝特撮にまだ繊細な表現力のある時代の映画でした。 国境や人種を超えて展開されるストーリーやキャスト、ロケなどは、 今の時代から見ても間違いなく超大作と呼べるものだったと思います。 というか、今の日本には作り出せないスケールでした。 故人のご冥福をお祈り致します。 |
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《風見鳥 渡》
どうも風見鳥です。本業の工作機械関連ですが、仕事量が金融ショック前までもどって来たような気配です。まあ円高なので、利益そのものは低いでしょうが一つの壁を越えた感じです。 とはいえ、ヨーロッパではまだまだ爆弾を抱えている国がありますし、アメリカも復調しているとは言い難いので、油断は出来ないのですが。 さておき、本業に関係するこんな動画をみかけました。 NC制御装置、および日本におけるロボットシェア??1を誇るファナックの工場の様子です。 いやー、当たり前といえば当たり前ですが、贅沢にロボット使ってますねぇ。小型の産業ロボットで一台100万円ぐらいだそうですから、中型ともなると200万くらいはするのでしょうか。そういや値段を聞いたことないや、今度聞いてみよう。 それにしても、ロボットがロボットを作る、まるでSFのような響きがありますが実際にあるんですねぇ。 ちなみに、ファナックのロボットは信頼性が高く、うちの工場でも工作機械に材料の取り付け、取り外しと活躍しています。 そうそう、ぼくが扱っているようなNC旋盤の場合、たいていはその機械ごとにオプションでそれ専用のガントリーローダー(参考動画)が取り付けられるのですが、扱いには各機械メーカーごとに違いがあってそれぞれ習熟する必要があり、なかなか扱いづらかったり、比較的故障やトラブルが起きやすいのですが、その点ファナックのロボットは、自動車などの産業で鍛えられている分、格段に扱いやすくてタフなのです。 まあその分値段が張るわけですけども。 余談ながら、うちの工場に新しく入ってくる大型のNC旋盤にはファナックのロボットを二台設置するという話が。 普通は一台で事足りるのですが、大きな材料を扱う上に二つ同時に加工できる機械であることから二台つけてしまえってことなんでしょうけど、それは同時にその機械で加工する品物が厄介であることを意味しているわけでして。 あ~、もう機械が納入される前から頭が痛いです(汗。 |
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《森 光年》
公開当時に劇場で観たのみならずVHSまで持っているというのに(ワゴンセールになってたのをなんとなく購入)、なぜかフランケンハイマー監督の『RONIN』をまたテレビで観てしまいました…… 夕飯どきにテレビをつけたら関西のローカル局でやっていて、ぼんやり眺めているうちに結局最後まで。 誰しもあるんじゃないでしょうか、そういうの。 運命の映画……なんだけど人生を変えるような作品とかでは全然なくて、べつに観たいとも思ってないのにテレビでやっているところに頻繁に遭遇し、ずるずると観てしまう映画というものが。 ちなみに私はニコラス・ケイジ主演のとくに見所もない凡作『スネークアイズ』をこの要領でかれこれ三回ぐらい観てしまっています。 これまた駄作の『ボーンコレクター』とか駄リメイクの『ジャッカル』とかも一度観ていたことを忘れてうっかり二度テレビで見てしまいました。 まあ、たまにはジョニー・デップ主演の隠れた名作『シークレット・ウィンドウ』やカポエラ映画の傑作『オンリー・ザ・ストロング』なんかをテレビで偶然二回観られたりしてラッキーだと思うこともあるのですが、たいていテレビで頻繁に遭遇するのは駄映画である確率が高いのはなぜなんでしょう。 あと、駄映画で思い出したとかでは全然ないんですが(と、いちおうエクスキューズを入れておきます)先日、地上波初放送だった例のあの名作ファンタジー小説が原作のアニメ映画を食事しながら少しだけ見たんですが、むらむらと怒りがこみあげてきて「金返せ!」と叫びたくなりました。 テレビ放映なんで一銭も払ってないんですが、それでもそう思わせてしまうだけのなにかがあの作品にはありましたね…… そんなわけで森光年なんですが、ラッパーのKid Cudi(カディと読むそうです)が師匠的存在であるでところのカニエ・ウエストをゲストに迎えて新曲(と、これだけ時間が経過した現在では言えるかどうか)をリリースしていたことになんと半年以上経って気づいてしまいました……音楽に関するアンテナ感度のあまりの低さにわれながら暗澹とした気分になります。 それをいまさらご紹介するのもたいへん間の抜けた話ですが、どうぞお付き合いくださいませ。だって皆さん! PVでカディが披露しているジミ・ヘンドリックスのコスプレ(なんでしょうね、これは。アフロにバンダナだし)が、すごく雰囲気あるんですよ! Kid Cudi - Erase Me ft. Kanye West 優しげなタレ目のおかげでしょうか、とってもジミっぽいです(ギタープレイはまったくさまになってないですが、そこはご愛嬌)。じつは私、前々からカディはネプチューンの名倉潤に似ていると思っていたんですがジミにも似ているとは気づかなかった…… 楽曲のほうはヒップホップ色を排してポップスのような体裁をとった意欲作で面白いですね。 ちょうどこの時期の少し前、リル・ウェインがラッパーでありながらロックのアルバムをリリースして物議をかもしていましたからそれに対抗したのかもしれません。たんなる便乗かもしれませんが。 それにしてもカディの師匠であるカニエ・ウエスト、このPVにも出演してラップしてますが「MJの次のポップ・アイコンは俺さ」なんてうそぶいているわりにはルックスがぜんぜんポップじゃないですよね…… カニエはその活動の初期において鈍重そうなぬいぐるみ風のクマをアルバムのジャケットに使ったりPVの主人公にしたりしていましたが、あれはポップでありたいにもかかわらずギャングスタ・ラッパーのようなこわもてに生まれついてしまった自分自身の投影だったのかもしれません。 なにをやらせても軽妙洒脱でポップそのもののカディとならぶとカニエのこわもてぶりが際立ちますが、そのカディをカニエが見出して自分の傘下に加えたのも、ないものねだりというか自分がこうありたかった姿をカディに重ねてのことだったのかもしれませんね。 |
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《大浜サキ》
ニッカンの「エンタメなんでもランキング」でやっていた 「一番怖いホラー映画のキャラクターは?」というランキングが面白かったので 便乗して私も書いてみることにしました。 まず、ニッカンに出ていたランキング結果がこれ。 1位:「13日の金曜日」ジェイソン 2位:「リング」貞子 3位:「オーメン」ダミアン 4位:「四谷怪談」お岩 5位:「ゾンビ」 6位:「羊たちの沈黙」レクター博士 7位:「エクソシスト」パズズ 8位:「エルム街の悪夢」フレディ 9位:「ミザリー」アニー 10位:「チャイルド・プレイ」チャッキー やっぱりジェイソンはいまだ根強いんですね。 個人的に、13日の金曜日やエルム街の悪夢は大人になってから見てしまったので 冷静に受け止めたのがいけなかった。 スプラッタをはじめとするグロ系はギャーとはなるけど、恐いかというと ちょっと違うような気がします。 あと、レクター博士は恐いよりもカッコいいイメージが勝ちますね。脳みそ食べちゃうけど。 チャッキーはむしろ可愛いと思うんですがどうでしょう。 では、個人的ランキングをば。 1位:「リング」貞子 御多分にもれず最恐はやっぱりこの人。VHSで観たのがまたいけなかった・・・ 同じ中田監督の「女優霊」は被るので除外。 2位:「ミザリー」アニー 苦しむ作家を前に恍惚とした顔をしてたのが忘れられません。ストーカーと言えばこれ。 3位:「エイリアン」怪物(無印では名無し) 卵の所でチャンネルを切り、後日通風管で切り、三回目のトライでようやく見れた映画。 4位:「CURE」間宮邦彦 接触した人間を無意識な殺人者に変える究極の破壊者。視界にすら入りたくない。 5位:「ジーパーズ・クリーパーズ」謎の男 スリラーだと思ってたら最後はどえらいところまで飛躍する・・・後味も最悪。 6位:「オーメン」ダミアン ガラスの切断シーンはたまに頭の中で無限リピートします。 7位:「シャイニング」双子の女の子 というか、この映画でいちばん恐いのは奥さんのリアクションw 8位:「ジュラシック・パーク」ディロフォサウルス&ラプトルほか これも立派なホラーだと思う。原作読んでると特に。映画館で終始震えてました。 9位:「グーニーズ」スロース 鎖に繋がれてた彼。実はいいやつだったけど序盤は軽くトラウマ。 10位:「隣人は静かに笑う」シェリル・ラング 隣の家の奥さん。色々と理不尽な映画ですがこの人の笑顔は天下一品。 こうしてみると、コミュニケーションを取れる気が全くしない相手が揃ったな、 という気がします。ホラーの基本かもしれませんね。 特に人の形をしているものが一番恐い。やはり最後に恐いのは人間って事なのか。 そういや去年の夏もそうだったけど、今年の夏の映画の公開表にホラーをとんと見かけません。 季節感が無くて少し寂しいです。 |
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《風見鳥 渡》
地震に原発、さらに超大型台風と泣きっ面に蜂どころではない日本ですが、女子サッカーで久々いいニュースが聞けたような気がします。 なんでも一度も勝ったことがなかったアメリカを決勝で下して優勝するという、漫画みたいなエピソードつきです。いやーほんと凄いです。 今週はこの話でテレビはいっぱいになるでしょうね。 そんなわけでどうも風見鳥です。先週、ついにPSPを購入しました。次世代機の正式発表が出てからという超遅い購入です。 なんせ近年でほしいソフトが増えたのもありますけど、友人が最近になって『モンスターハンター ポータブル 3rd』を遊び始めたのが大きいです。 そんなわけで買いましたよモンハン。いやー凄いですね、さすがPSPのキラーソフトと呼ばれるのは伊達ではないですね。 ポータブル三作目というのもあって、こなれているというのもあるでしょうが、豊富な遊び要素があって長く楽しめそうな感じです。 ゲームの内容は今更なので置いておくとして、ぼくが遊んでいて一番気に入っているところはオリエンタルな世界観がとてもいい雰囲気でゲームにマッチしている所でしょうか。登場するフィールドマップも細かい作りで久々に冒険心をくすぐらされるものに出会った感じです。 しかしモンハンの本領は協力プレイ。まだ友人と遊んでいないので、その時を楽しみにしておきます。 |
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《森 光年》
じつは私、総務省のあまりにあこぎなやり方が許せず、こうなればチキンレースだとばかりに地デジ対策をまったくせず放置しておりました。 そしたらなんと、なんだかよく分からんうちにJ:COMがデジアナ変換とかいうスーパーテクノロジーで7月24日以降もアナログテレビが見られるようにしてくれました! これで2015年の3月末まで大丈夫だそうです。勝った! 俺は地デジカに勝ったんだ~!(犬神家のスケキヨの声で) まあ、私は何もしてないんでこれもひとえにJ:COMさんのおかげなんですが。ありがとうJ:COM。『J:COMパーク』いつも楽しみに観てます。『どやメシ紀行』も。 私の居住する地域ではどうやらKBS京都だけはデジアナ変換されず見られなくなるようなんで、もし万一また『新必殺仕置人』や『マイアミバイス』が同局で再放送されるというようなときには大いに困ることになりますが、とりあえずこれで当面は何とかなりそうです。 そんなわけで森光年なんですが、そういえば『べるぜバブ』のアニメのEDが変わりましたね。 中川翔子さんが唄うパワフルでハイテンションな曲とともに、あのクールビューティーなヒルダさんが異常なまでにはしゃぎまくる姿が可愛くて印象的だった前回から一転、今回はPerfumeかHALCALIかという感じの女性ボーカルグループの曲にのせ、同作のもう一人のヒロインである邦枝葵が夏の景色のなか多感な少女らしい表情を見せる爽やかな映像に。 前回の映像は『女子高生 GIRL'S-HIGH』や『一騎当千GG』のEDで知られる梅津泰臣氏が手がけていたんですが、今回はなんと『時かけ』の作画監督をつとめた石浜真史氏です! なんでまた日曜早朝(戦隊ヒーローより早い時間ですよ!)のアニメのEDにこれほど心血を注いでいるのかよく分かりませんが、とにかくすごい豪華さです。まるでシスプリのアニメ第二期(という位置づけでいいのでしょうか『Re Pure』の存在は)みたいですね。 前回のEDを観たときはこれのためだけに『べるぜバブ』のDVDを買おうかと真剣に悩んだものでしたが、今回も相当やばいです。OPとEDだけ集めたようなDVDを発売してくれないものだろうか…… |
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《大浜サキ》
梅雨が明けたのはいいとして、毎日暑いですね。 最近は凍らせたペットボトルを扇風機の前に置き、風をひんやりさせて なんとか凌いでる大浜です。 しかし、いよいよアナログ放送の停波が近づいて来ましたね。 ただでさえ総務省のテロップが鬱陶しかったのに加えて、画面の左下に大きな カウントダウンが出た日には、あまりの嫌がらせっぷりに乾いた笑いしか出ませんでした。 特に映画字幕の上にまでデカデカとテロップが重なってるのが何とも。 ここまでしといて24日過ぎてもアナログが映ってたら暴動が起こるでー というわけで、うちではメインのTVをハイビジョンに替えたのは以前に書いた通りなのですが、 さて問題なのは室内アンテナで見ていた各個室のブラウン管TV。 たまにしか使わないTVのために配線工事を頼むのもアホらしいなあ、と思ったので ためしに4000円位の地デジチューナーを買ってみました。 購入したのはマスプロのDT630。 アナログ放送で使っていた室内アンテナとTVの間にチューナーを噛ませ、電源をオン。 おお、くっきりと地デジが映るではないですか。 ・・・なんだ、地デジ用アンテナ工事なんて要らないじゃん。 デジタルなのでゴーストが出るような事もないし、あっさりと地デジ化に成功!w ただ、父の部屋のアンテナはオンボロで映らない局があったので、 さらに3000円出して八木アンテナの室内用を買ってきて繋いでみたら、 全チャンネルが入ってしまいました。 地デジ化にあたって、アンテナ工事+TVの買い替え で6~7万かかったなんて話も よく聞く昨今、まさか7000円の出費で済むとは思わなんだ。 まあ、この方法では見るたびにTVとチューナーの電源を両方入れなければ ならないのがちと面倒ではあります。 でもあんまり綺麗に映るんで、本当にいいの?という気持ちになるほどでした。 アナログ放送の時は室内アンテナを回してノイズの強弱を調整してたけど、 デジタルでは電波が 入るか/入らないか の問題なので、一度入ってしまうと どんなアンテナでも同じ品質で映るのがデジタルの強みですね。 放送ラグとかダビング10とか、不便極まりない事情もあるけれど。 TVは映りさえすれば良いという家では、業者など頼まずに室内アンテナを 用意するだけで済むのでは・・・?と思った今日このごろでした。 |
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《風見鳥 渡》
どうも風見鳥です。最近仕事が忙しくなって残業が増えてきた今日この頃です。IT関連の仕事が盛況で、特にスマートフォン関連で大量の発注が出まして、工場はフル稼働しております。 そうそう、前に大型の工作機械が導入されるといいましたが、それとは別に、標準サイズのNC旋盤を一機、九月に納入される事が確定しました。で、その旋盤のメーカーは今までに買ったことがない所でして、もしその機械がよければさらにもうひとつ同型機を購入するそうです。・・・オイ、中古のNC旋盤を一機だけ買うという話はどこいったw いやいいんですけどね、ぼくが扱っている機械は四台ありますが、酷使しすぎて真っ当に精度が出ず苦労しているので、このタイミングに機械の入れ替えは渡りに船というものです。 まあ、大型のNCとさらに旧来の機械より汎用性が高い機械を二つ導入するってことで、明らかに仕事の量が増えるのが目に見えるようだがな! このままでは俺の寿命がストレスでマッハなんだが・・。 さておき、クリアしました『Rewrite』。 結論から言えば楽しめました。従来のようなインパクトの強い泣きゲーではありませんでしたが、各ルートはどれも丁寧な作りで、高いレベルで纏まっていたと思います。 ただ、やはり人を選びそうだなぁという感じです。 というのも、今回はSF的な設定が多く、それを理解していなければ物語を半分くらいしか楽しめないという感じでした。 以前の作品郡でしたら頭を空っぽにしていても楽しめるものでしたが、数多くのSF作品がそうであるように、設定が受け入れられないと不快を通り越して苦痛を受ける羽目になるかもしれません。 まあ『Rewrite』はガチなSF小説のように難解ではないので、苦痛とまではいかないと思いますが、SF要素が邪魔だと思う人は少なくないでしょうね。 以下は各ルートの寸評です。超ネタばれ注意。 おっとそうそう、各ルートの感想の前に『Rewrite』を遊んでいない人のために軽く世界観を説明すると、人類を滅ぼすという「鍵」を巡って、超能力集団「ガーディアン」と、魔物を作り操る「ガイア」という二大勢力が争っていて、「ガーディアン」は世界を滅ぼす可能性をもつ「鍵」を速やかに狩り取ろうとする派閥で、「ガイア」は「鍵」に滅びの運命をゆだねようという派閥です。 主人公の瑚太朗は意図せずしてこの戦いに巻き込まれていきます。 「神戸 小鳥」 共通ルートでは主人公の天王寺瑚太朗との軽妙なトークが楽しく、いい意味で女の子らしくないのがよい感じ。 しかし、個別ルートに入るとシリアス成分が大半を占めるようになって軽妙なトークがなりを潜め、さらに『Rewrite』の世界設定の導入的なシナリオのためか小鳥との交流を深めるシーンが割を食って少なめになったのが残念な感じ。 ただルート終盤の流れはさすがの一言。このシナリオを素直に楽しめるのなら『Rewrite』を楽しく遊べると思います。 「中津 静流」 全シナリオ中もっともkeyらしいキャラクターであり、お話的にも従来の路線を踏まえた感じに。 が、それがゆえに、彼女のアクションシーンには違和感を感じまくり。果たしてこの子に組織で活躍する凄腕の戦士という設定が必要だったのか疑問に。シナリオそのものはよかったです、ええ。 「此花 ルチア」 共通ルートでは「オカルト研究会」という部活動を通じてキャラクター同士の交流が描かれるのですが、実際のところオカルトらしいオカルト話はほとんどなく、ちょっといい話だとか笑い話で終わったりしますが、唯一ルチアの個別ルートでオカルトらしい怖い話になります。 ただ、その手法はいいのか、反則ではないか、と思ったりしましたが、「うみねこのなく頃に」など問題なく楽しんでいるぼくには無問題。 ちなみにもっともギャルゲーらしいシーンがあるのもこのルート。ルチアかわいいです。 「鳳 ちはや」 暗い話に終始する話が多い中で一番安心して楽しめるお話でした。 いや、ちはやもご多分に漏れず暗い過去を持っていますが、その持ち前の明るくそして深く物事を考えない性格がゆえに物語が暗くなりすぎず、読み進めていてどんよりした気分にならずに楽しめました。 「千里 朱音」 ゲーム前半の自信と知性溢れる姿と、ゲーム終盤の弱々しい姿のギャップに萌え殺される人多数。そしてもっとも田中ロミオらしいシナリオ。 どうでもいいですが、天王寺や、神戸、それにこの千里といい、今回は関西圏の地名を関した名前が多いですねぇ。 「MOON」 五人のシナリオをクリアすると現れるシナリオ。この前の日記で『MOON.』の話をしましたが、そのままのシナリオ名が出てきて吹きました。タクティクスのゲーム『MOON.』で月(比喩でなくほんとそのままの月。赤かったけど)は主人公に精神攻撃を加えるラスボスとして登場しましたが、『Rewrite』でもある意味ラスボス的な扱いでした。 後述する「Terra」ルートでも『MOON.』で重要なワードであった「不可視の力」という言葉が少しだけ登場しております。いやぁ、なかなかニヤニヤさせられました。 「Terra」 最後のシナリオであり、これまでの複線や設定が収束していくお話です。ここまで大きく広げた風呂敷を綺麗に折りたたんでいく様子は、設定をよく投げっぱなしにするkeyでは考えられない丁寧な作りでした。 ただ、広げた風呂敷を畳むことに集中しすぎて、人間ドラマは以前の作品と比べて明らかに弱い。ここが評価の分かれるところ。ぼくはいいと思うんですけどね。 というか、END以上にインパクトがあったのが、「AIR」で主人公の往人が着たあのGAOGAOTシャツの絵柄が、ラグランシャツにプリントされて再び登場したのには腹を抱えて爆笑しました。 というのも、あの謎の多い『AIR』の世界に『Rewrite』の設定を持ち込むとすべて説明出来てしまうことに気づいてしまったからです。田中ロミオ遊びすぎですw (あ、いい忘れていましたが『Rewrite』の世界設定は彼が担当のようです) たとえば、国崎往人の人形を操る力は魔物使いの力ですし、どう見ても犬に見えないのに、周りの人間には犬に思えるポテトは人間の認識を攪乱させる能力を持った自立型の魔物と言えますし、往人がポテトの正体を怪しんだのは彼が魔物使いゆえ。 さらにAIRの物語は、時間がループしていたのではなくて、二つのパラレルワールドを行き来していたと解釈することが可能です。 こんな調子で『Rewrite』で存在していたという前人類の背中に、実は翼が生えていたと聞かされても、ぼくはもう驚かないw いやはや、田中ロミオ氏のkeyゲーに対するリスペクトをひしひし感じます。 そんなわけで、いままでの路線と違うということで批判がでていますが、ぼくは存分に楽しめました。 まあ確かに話のネタが世界の滅びを中心にしているせいでどうしても凄惨になったり、戦いのシーンが予想通り盛り上がりに欠けたりしましたけどね。 でもこれで次回作も楽しみになってきました。次はもっと洗練されていると思いますから。まあ、このままロミオさんがシナリオを書いてくれればいいのですけどね。 |
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《森 光年》
大阪では数日前から断続的に蝉の声が聞かれるようになり、これでいよいよ夏本番という感じです(とはいえ気温だけを見ればとっくの昔に真夏の様相を呈しているわけですが……)。 ここのところよく通っている近所の和菓子屋さん『塩伊』でもすっかり店先に並ぶ和菓子たちは夏のよそおい。私もさっそくわらび餅に水まんじゅう、くず餅等をいただきましたが、このお店はなにを食べても美味しいです。こんな名店があまり知られもせずに埋もれているのは大阪の甘いもの界全体の損失です。 大阪の夏の和菓子といえば淀屋橋にひっそりすぎるほどひっそりとたたずむ創業380年の老舗(なんと現存するなかで大阪最古です!)『高岡福信』の漆黒のわらび餅も忘れてはいけませんね。 今年はまだ買いに行けていませんが、あれを食べないと夏が始まった気がしません。 そんなわけで森光年ですが、前回ちらっと書きましたとおりユニクロがデザイナーのジル・サンダー氏と手を組んで展開していたコラボライン、+Jが終了するそうで。 その発表の少し前、なぜかユニクロ心斎橋店の店頭から+Jが姿を消し、案内板からも+Jの文字が消えてしまったので不審に思っていたのですが…… 心ないファッションマニアの人たちの中には、+Jは服の価値の分からないユニクロユーザーにとってはただ高いだけ商品だったのでまったく売れず、終了は当然などと冷笑的に述べている人もいるのですが実態はさにあらず。 開始当初こそなかなか理解を得られなかった+Jですが、本当に優れた商品であることが浸透していくにつれて人気が過熱し、昨今は店頭にならぶやいなや完売してしまうような商品さえあるという状況で、ここのところ赤字続きのユニクロにとっては売れ筋のヒートテックやブラトップとともに救世主のような存在だったのではないかと思います。 そんなドル箱をどうしてユニクロが手放す気になったのかはわかりませんが、たちあげ以来+Jを胸躍らせて見守ってきた身としてはかえすがえずも残念でなりません。 8月以降、順次発売される予定の次の秋冬シーズンが最後ということなので、気にはなっていたものの踏ん切りがつかずにいたコートやジャケットなど買おうかなとも思うんですが、年末のセールを待っていたら私のサイズであるSサイズから完売していってしまうんでしょうねぇ…… ユニクロといえば、ヴォーグ誌の協力により海外の各方面の有名人が参加したチャリティーTシャツが発売になってますね(→参照)。 レディ・ガガやニコール・キッドマン。シンディ・ローパーのような有名どころのほか、シャネルやフェンディのデザインも手がけるファッション界の帝王カール・ラガーフェルド御大(御年78歳!)やランバンのレディスをデザインするアルベール・エルバスなど、豪華な顔ぶれがそろっていて、これが全国の店舗で普通に買えてしまうということに、良くも悪くもすさまじいユニクロの企業力というものをあらためて思い知らされます。 なにしろ、小金持ちどもがいなかった18世紀が私は大好きだ! みたいなことを言い放ってしまうカール御大(たぶん王侯貴族のためだけに服を作っていられるような環境こそが理想なのでしょうね……)がチャリティーのためとはいえ庶民向けのファストファッションのTシャツをデザインしたわけですから、これはすごいことですよ。たとえこんな羞恥プレイのようなデザインではあっても…… |
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《大浜サキ》
もう7月になってしまいましたが、恒例の新作アニメの先取りです。 ※カッコ内は関西開始日 セイクリッドセブン 7/5(7/2) 関西ではもう始まってしまったけど、サンライズが送る変身ヒーローもの。 メイド部隊や執事など、深夜アニメらしい要素を含ませつつも、 びっくりするぐらい中二病全開な王道のアクションで、つかみはばっちりでした。 ・・・と思ってたら、大橋誉志光監督ではないですか。 06年のウィッチブレイド以来の監督作で、ようやく、バトルもドラマもこなせる 若手の演出家の手に力が与えられたという感じがします。 しかもオリジナル。話がどうなるかわかりませんが、いきなり期待できるものが出ました。 しかしデザインや色彩はいかにもサンライズ製というか・・・どうして メイド服とかカラフルにしてしまうかな(笑 BLOOD-C 7/7(7/8) Production I.Gの吸血鬼アクション「BLOOD」シリーズを、CLAMPと水島監督率いる 「xxxHolic」スタッフが根底から作り直した作品。 全体的に和風伝奇の世界観になってて、ここまでくるとほとんどオリジナルですね。 ↑のとはまた違って、抑えられたシンプルな色彩が格好いいです。 I.Gというと不安なのは脚本だけど、CLAMPのシナリオ担当の 大川七瀬が構成してるので今回は安心かも。 題材の割にいつも話が薄かったので、シリーズ一になる事を期待します。 輪るピングドラム 7/7(7/7) 「少女革命ウテナ」以来、12年ぶりにメガホンを取ることになった 幾原邦彦監督のオリジナル作品。 キャラクターを見せない宣伝展開で未だほとんどが謎に包まれていますが、 監督があれでキャラ原案が「おとめ妖怪ざくろ」の星野リリィとか・・・耽美系に決まっとる! PVのイメージ映像からは気だるく危うい雰囲気も漂ってきたりして、 今から全貌が明かされるのが楽しみです。 No.6(ナンバー・シックス) 7/7(7/12) 今期のノイタミナ枠。あさのあつこの近未来小説をボンズがアニメ化。 管理社会からの逃走と、明かされる表と裏の真実というまたベタなSFが期待できます。 全5巻の内容を11話でさばき切れるのか不安ですが、ノイタミナにありがちな、 いきなりブチッと切れて終わる展開だけは勘弁してほしいところです(笑 あと、音楽が北野武の「座頭市」のあのタップダンスを担当した鈴木慶一ということで、 音楽面も楽しみです。 THE IDOLM@STER 7/7(7/14) ゲームの方をあまり知りませんが、かなり資金が投入されてるようなので これも注目しておこうかなと。 とりあえず、キャデザも兼ねている錦織監督はグレンラガンやパンストを担当しただけあって キャラデザの躍動感や瑞々しさが目に留まります。 毎回違ったキャラクターソングが流れるらしいので、PV風の作品になるのでしょうか。 脚本がらきすたの人で制作は一流のA-1 Picturesとか、かなり脇を固めてる感じがします。 あと続きものとしては、「夏目友人帳 参」を同作のファンとしては期待したいのだけど シナリオ担当が変わってますね・・・ 脚本の村井さだゆき氏は肉汁たっぷりのドラマティックな展開が得意だけど、 どちらかといえば癒し系に入るこの作品ではどうなるのか、はてさて。 また、同じく続きものの「ぬらりひょんの孫 千年魔京」は1期がいまいちだったので あまり期待はしてません。ただ、スタッフが総入れ替えになって 監督が「ヒャッコ」の福田道生になったので、この人の作家性を出したがる所が ひょっとしたらひょっとするかも? 7月はアニメが大人しい時期なのに、今年はオリジナル作品が3つもあるというのが嬉しい。 今年は1月のまどかマギカやスタドラといい、閑散期でも充実してる気がします。 |
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