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パティスリー ラヴィルリエのスリーズ・ア・ラ・キャネルとフルーツのグラタン
《森 光年》
いやはや、先週末の酷暑にはおそれいりましたね。

こちら大阪でも強烈な日差しがもはや太陽光というより殺人光線といったおもむきで、もはや人類が地表で生活するのは不可能なのではというレベルでした。
美少女も巨大ロボットもないまま気候だけがアニメで描かれる終末の世界みたいになってしまうとは…

私はといえばそんな中、軽率にも遠出してしまったのですが、ほんのちょっと行くごとにカフェやケーキ屋などに入って涼をとらなければならない始末。
おかげでこのところご無沙汰していたあちらこちらのお店に、思いもかけず挨拶まわりができました。

大阪市西区は新町の、おそらく本物のパリよりパリっぽいカフェ『シェ・ドゥーヴル』で、あまりの暑さに昼間だというのにパスティスの水割りなど飲んでしまい、なかなかに優雅な午後を過ごすことができました。

ですが、やっぱり日中からあんなアルコール度数の高いものを飲んではいけませんね。すっかりへろへろになってしまいました。
フランスのマルセイユ地方では夏の定番として時間帯を問わず、多くの人がパスティスを愛飲しているといいますが、アルコールに強い欧米の人の真似をうかつにすると痛い目にあいますね。


そんなわけで森光年なんですが、大阪は扇町のパティスリー『ラヴィルリエ』にようやく出かけて新作を食べることができました。

お店のブログに新作マカロンの記事が載ったのが、かれこれもう一か月半も前ですか。以来、ずっと行こうと行こうと思っていたものの思うにまかせず。
その間にせっかくの新作も準新作となり、ラヴィルリエの店頭にはあらたな新作(変な日本語)すら並んでいましたが、ともかくやっと念願がかないました。

その新作、スリーズ・ア・ラ・キャネルなんですがチェリーとシナモンのマカロンということで、チェリーが主役なのかと思いきや食べてみると意外にもシナモンが主、チェリーが従といった感じ。
しかもシナモンの風味があますことなく引き出されており、慣れ親しんだ香辛料にこんな多様性が隠されていたのか! と驚かされました。

ラヴィルリエといえば少し前に発表された、フランスの古典菓子サントノーレにイチゴとバジルを使用した斬新な作品が強く印象に残っているのですが、そういえばあれもイチゴが主役かと思いきやバジルの風味こそが主役というケーキでした。

フルーツではなく香辛料を主役としたマカロンとサントノーレ。
もしかしたらラヴィルリエ服部シェフの現在のテーマは香辛料が持つ可能性の探究なのかもしれませんね。

ちなみにスリーズ・ア・ラ・キャネルのほかにもブログで紹介されている新作、グラタン・オ・フリュイも食べてきました。
カスタードクリームと生クリームを合わせたディプロマットに、ブルーベリーをはじめとするフルーツをたっぷり敷き詰めメレンゲをのせて焼きあげたフルーツのグラタン。
じつをいうとフルーツたっぷりのお菓子ってあまり好みではないのですが、これは美味しかった! フルーツの新鮮さで単純に勝負するのではなく、パティシエの技の冴えを堪能できる逸品です。

ふわふわのメレンゲとディプロマットが単体でも美味しいのに、フルーツと出会うとしっかり引き立て役にまわるのが素晴らしいですね。
シェフの高度な計算のたまものだと思います。

ブログにもありますがこのフルーツのグラタン、ゆくゆくはイートインで焼きたてのものを提供する構想もあるそうで。
もし実現したらラヴィルリエの新たな名物になりそうですね。
 

雑記 | 2014/07/28(月) 21:36 | コメント(0) | トラックバック(0)
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