《森 光年》
先日めでたく2周年を迎えた大阪は日本橋の電気街にある馴染みのバー『UMEYA』がランチ営業を始めたそうで。 現在のところメニューはタコライスのみ。 並600円、大盛650円、特盛700円でスープ付きとのこと。また、ランチ限定でコロナビールが400円だそうです。 私もまだ行けてはいないんですが、もとイタリアンの料理人だったマスターの作る料理はバーのフードメニューと侮れぬ美味で、ランチ営業の開始は待ちに待ったというところ。 そのうちカレーも始めるかも、とマスターが漏らしておりましたのでそちらもまた楽しみですね。 電気街の裏通りのわかりにくいところにある店ですが、お近くにご用の際はぜひ。ランチタイムは11:00~14:00(ラストオーダーは13:50)で定休日は日曜。 ですが前夜のバータイムの状況によってはランチタイムは営業しない場合もあるそうなので、不定休と考えた方がいいでしょうね。 ソースがなくなり次第ランチ営業を早めに切り上げることもあるようなので、来店の際にはUMEYAのツイッターをチェックしておいたほうがいいかもしれません。 そんなわけで森光年なんですが、当サークルメンバーの風見鳥も書いておりましたUMEYAの2周年。 めでたい日でもあり、また妥協倶楽部のメンバーで集まって飲むのもひさしぶりとあってテンションが上がり、いつもより酒量をすごしてしまいました。 記憶を頼りに書きますと、一杯目はギムレット。二年前、初めてバーUMEYAに入ったときに飲んだのがこれでした。 この2年のあいだに変わったものと変わらないもの、噛みしめるようにいただきます。
そのあとはパスティス51の水割り、ブードルスジンのマティーニ、ダンディという名のウイスキーとデュボネのカクテル、最後にエヴァン・ウィリアムスでニューヨーク。
スローペースだったとはいえきつい酒ばかり。そんなに強くもないのに思い返せばずいぶん無茶をしたものです。 で、二杯目のパスティス51というお酒なんですが、2周年を記念してわれわれからお店に贈ったものだったんですね。それを自分で飲んだという。 以前にもこのブログで書いたことがありますが、パスティスとはフランスのマルセイユ地方で主に作られ、愛されているアニスの香りのリキュール。 歯磨き粉や塗りたてのペンキのような香りがするので苦手という人も多いですが、私は大好きです。 マルセイユ地方では夏場にこれを水で割って氷を浮かべて飲むのが定番だといいますが、本来は褐色であるパスティスが加水すると途端に白濁するためちょうどカルピスのような見た目になるんですね。 私などはもう、夏場にこのパスティスの水割りを飲みすぎたせいか、近ごろは味さえもカルピスっぽく感じるようになってしまったという廃人ぶりです。 いや、ちょっと甘みがあって似てるんですよ。誰も同意してくれませんが。 ともかくこのパスティス、バーUMEYAにはぺルノーという銘柄のものがすでにあるんですけど、どうせなら他の銘柄のも飲みたい。 ぺルノーやリカールという銘柄のパスティスはお店によってはたまに見かけるのですが、フランスではそれらとならんでメジャーだというパスティス51(サンカンティアン)はそういえば見たことがない。 と、いうわけで2周年の贈り物という名目のもと、探し出して持っていきましたパスティス51。そんじょそこらでは売ってませんでしたが、探せばあるものですね。 水割りで飲んでみたところ、アニスの香りがひときわ強烈! 喉の奥にぺルノーやリカールにはない苦みを感じるのが個性的です。 フランスの女優シャルロット・ゲンズブールの父にして歌手で音楽プロデューサーのセルジュ・ゲンズブールは生前、このパスティス51をこよなく愛したそうで。 酒好きが高じて心臓発作まで起こした彼ですが、度数の高い51をいつもダブルで飲み、注文の際には「102をくれ」と言っていたといいます。 さすがというかなんというか、才気あふれる酒飲みで皮肉屋、その言動でたびたび物議をかもしフランス人から愛され、憎まれたゲンズブールらしいエスプリです。 |
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