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時代劇の話題に終始した
《森 光年》
すでに前回、大浜が触れた話題ではありますが、やはり市川崑監督のご逝去については言及せずにはおられますまい。92歳のまさに大往生、ご冥福をお祈りいたします。

市川監督といえば、なんといっても『木枯らし紋次郎』が個人的には思い入れ深いですね。1972年から73年にかけて放映され、絶大な人気を博したというこのテレビ時代劇(まだ生まれてないころなので当時のことは分かりませんが)、じつはあの『必殺』シリーズは当時すでに圧倒的な支持を得ていた『紋次郎』の対抗馬としてスタートを切り、『紋次郎』に勝つために新機軸を打ちだしていった結果、あのような名時代劇シリーズとなったわけなんですね。
その必殺シリーズに、『紋次郎』の主演・中村敦夫さんがのちにレギュラー出演(『必殺仕業人』と『翔べ! 必殺うらごろし』)することになるのも面白いものです。じつは必殺のレギュラーになる前に、必殺シリーズのスタッフが手がけたカルト時代劇作品『おしどり右京 捕物車』に中村敦夫さんが主演しており、それがきっかけになったという話もありますが、完全に余談ですね。すいません、敦夫さん大好きなもんで。

で、話を元に戻しまして『木枯らし紋次郎』です。
このシリーズ、重苦しく泥臭い作品世界のリアリティや推理小説家・笹沢左保さんの原作から来るひねりの利いたストーリーの素晴らしさ等、さまざまな魅力を持っているのですが、やはりなんといっても主人公である渡世人、紋次郎のキャラとしての魅力が秀逸でございました。
世慣れ旅慣れた冷淡な渡世人、でも本当は優しくてナイーブ。字面で書くとありきたりな感じですが、作中での描かれ方がそれはもう痺れるのです。
こればかりはほんと、ぜひ観てくださいとしか。

敦夫さんの朴訥な演技と、その長身ぶりも素晴らしかった。
あの体躯を屈め、駆けまわり転げまわって泥だらけになりながら戦う斬り合いのシーンの迫力も時代劇にあるまじきエポックメインキングさでした。
私がとくに好きなのは、紋次郎と悪党たちが追いかけ合いの末に川の中に入ってしまい、敵も味方も顎まで水に漬かってあっぷあっぷしながら対峙する場面。実際の戦いの混乱した中ではこういうこともありうるだろうと唸らされる名シーンでありました。

『市川崑劇場』と銘打たれて放映されていた紋次郎ですが、市川監督が担当したのは1~3話と18話だけでして、あとは監修という形だったようです。
その第1話の冒頭部分が、YouTubeにアップされていたのでご紹介しましょう。止め絵を多用するこの演出、初めて観たときには度肝を抜かれたものでした。

木枯し紋次郎 第一話

 
あんまり関係ないですが、『必殺商売人』でもラストが止め絵の回がありましたっけ。
切り餅(25両をひとまとめにした包みの俗称。1両は時代にもよりますが、だいたい10万円ぐらいとお考えいただければ)四つという約束で引き受けた依頼の報酬が本当に(食べるほうの)切り餅四つで、仰天し怒り狂う藤田まことと梅宮辰夫の様子が止め絵で、執拗に数分間も。「ちくしょー、こうなりゃ食ってやる! おい正八これ焼いてこい!」とかボイスもまじえて。
ほんとに関係ない話ですみません。
 

雑記 | 2008/02/17(日) 20:39 | コメント(0) | トラックバック(0)
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