《森 光年》
このあいだ年が明けたばかりだと思っていたら気がつけばすでに3月。来週末にはもう日本橋ストリートフェスタが開催されます。 【第12回日本橋ストリートフェスタ2016】 大阪は日本橋の電気街をコスプレイヤーの皆さんが埋め尽くす狂乱の宴。 回を重ねるごとに盛り上がりの度を増しておりますので、今年もものすごいことになるに相違ありません。 去年のストフェスの熱気もまだ昨日のことのように記憶に新しいのですが、あれから一年経ったなんて狐につままれたようですね。 光陰矢のごとし。しかし、忘れ去ってはいけないことはしっかりと心に刻んでおかなければなりません。 そんなわけで森光年なんですが、3月9日にパリコレが終わり今期のファッションウィークも幕を下ろしました(え? ああ…ありましたね東京コレクション…)。 膨張を続けるビッグシルエットにコラージュアートのような継ぎはぎスタイルと、トレンドの潮目を感じさせるシーズンでした。 現在チェックしている中で個人的に良いなと思ったのは、なんといっても前回の記事でご紹介したグッチ。それからエルメスですね。 Hermes | Fall Winter 2016/2017 Full Fashion Show | 昨年、アレッサンドロ・ミケーレをディレクターに迎えたグッチがトレンドど真ん中のカオスなスタイルを突き詰めたのに対し、エルメスは構築的な美を追求した端正なコレクション。 エルメスもまた昨年、新しい若き才能ナデージュ・ヴァネ=シビュルスキーをディレクターに迎えたばかり。 名門であるアントワープ王立芸術アカデミーを卒業後、マルジェラでキャリアを積んだ彼女らしい今期のエルメスでありました。 あとはマークジェイコブス、マルジェラ、ジルサンダーあたりが良かったですね。またの機会にご紹介できたらと思います。
若きデザイナーを起用したばかりの名門ブランドというとバレンシアガもそうなんですが、こちらは今期いまひとつな印象でしたね。
バレンシアガの新ディレクターはDemna Gvasalia(デムナ・ヴァザリア、あるいはジヴァサリア、グヴァサリア等々、カタカナ表記がまだ統一されていません)。 マルジェラ出身の彼が2014年に立ち上げたヴェトモンというブランドが大好評で、一躍モード界の寵児となった俊英です。 日本でもタレントのローラがヴェトモンのジーンズを履いていてファッションマニアのあいだで話題になりましたね。 そのせいか、通常はモードに興味を示さない若年女性層にもヴェトモンの存在が認知されてきているような気がします。 気鋭のモードブランドとしてはかなり異例なことですね。 さておき、そんな新進気鋭のデザイナーが名門ブランドのディレクターに、ということで注目されていたんですが、就任後初となった今回のコレクションには落胆の声多数。 前任者のアレキサンダー・ワンがファーストコレクションから喝采を浴びたのとは対照的です。 ヴェトモンのコレクションの方は今期もよかったのですが。名門バレンシアガの看板の重みに萎縮してしまったのかもしれませんね。 前任のワンはデムナより若いとはいえ、20歳のときに自身のブランドを立ち上げたという早熟の天才。くぐり抜けた修羅場の数がちがいます。 ブランドを立ち上げてまだ2年目のデムナとは勝負度胸に雲泥の差があった、ということなのでしょうか。 ともかくまだ1シーズン目。次回の春夏シーズンを見守りたいと思います。 Vetements | Fall Winter 2016/2017 Full Fashion Show | |
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