《森 光年》
ミラノでは先週、グッチの2017春夏のショーがおこなわれました。 美と醜を完璧に融和せしめる稀有な才能、アレッサンドロ・ミケーレが今回も飛ばしております。独特の世界観にますます磨きがかかったようで、ぞくぞくしますね。 ファッション界の不振がささやかれつつも、クリステル・コシェやゴーシャ・ラブチンスキーなど傑出したデザイナーが台頭して群雄割拠の昨今(メディアによって作られたデムナのような虚構のヒーローもおりますが…)。 ライバルたちは手ごわいですが、ミケーレには独自の境涯を歩み続けてほしいと願います。 それにしてもショーの最後に登場したらしいミケーレの姿がスモークか照明の具合なのか、動画に写っていないのが残念ですね。 不気味なたたずまいで薄気味悪い笑みを浮かべるミケーレの姿を見るのを毎回楽しみにしているのですが… そんなわけで森光年なんですが、私のご近所の美味しいパン屋さん『アップルの発音』のイートインメニューが秋仕様に変わりました。 以前にもお話したとおり、心待ちにしていたアップルの発音のカフェスペースが今年の夏にようやくスタートしまして。 購入したパンを『赤い実コーヒー』のブレンドやアイルランドのキャンベルの紅茶などと一緒にいただくことができるこのカフェですが、カフェ専用のメニューもまた美味しいのです。 メニューは現在のところパニーニとクレームブリュレ、そして季節のデザート。今回新しくなったのは季節のデザートです。 夏のデザートはサヴァラン(ブリオッシュ風の生地にシロップをしみこませたフランス菓子)でしたが、今回はキャラメリゼしたフレンチトーストにクリームチーズのクリームをはさみ、ぶどうのソースをかけたデザート。 生のぶどうと飴がけしたぶとう、さらにぶどうのコンポートまであしらわれているそうで。秋らしさをたっぷりと感じられそうですね。 今夏のメニューのサヴァランはいただいたのですが、オレンジリキュールのソースに加え、なんとバジルのソースもかかっているという斬新な味付け! オレンジにバジルの個性が不思議と調和してとても構築的な味わいで、高級フレンチのデセールかのようでした。 デザートメニューはカフェスペース開設に伴ってスタッフに加わった方が考案しておられるそうで。 じつはその方が入られてからというものアップルの発音に、これまでの美味しいパンとはまた違った系統の美味しさの甘い系のパンがならび始めまして。 少しお話させていただいた感じでも菓子作りにかなり造詣の深い方だなという印象でしたし、前々から只者ではないと思っていたのですが、あのサヴァランを食べて相当な菓子の作り手だと確信を深めました。 メニューが変わったと知った先週末はばたばたしていて食べ損ねたのですが、今週か来週末にでもかならず新しいデザートを味わいに行こうと思います! |
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