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ディオール 2017/18秋冬オートクチュール
《森 光年》
近所でリーズナブルに販売されていたウエッジウッドのカップ&ソーサーを購入しました。

【フロレンティーン ターコイズ|ティーカップ&ソーサー (リー)|WEDGWOOD公式オンラインショップ】

モデルはフロレンティーン、色はターコイズ。
ドイツ語に「フィレンツェの」という意味のフロレンティーナという単語があるのですが、フロレンティーンも同義なのでしょうか。
16世紀のグロテスク文様をもとに、グリフィンと鶏のようなコカトリスのような生き物が描かれていてとてもユニーク。
グリフィンといっても一般にイメージされるような精悍なそれではなく、顔は鷲っぽくないし全身ふさふさで体もぐねぐねしていてとて奇妙です。

ある人から聞いた話ではこのフロレンティーン、柿右衛門様式の磁器の影響を受けており、元となったのは鶴と獅子の絵柄だったとか。
しかも鶴ならぬ鶏のような鳥はフェニックスだろうとのことです!

とても面白い図柄もさることながら、気に入っているのがこのターコイズブルー。
イギリスでは最上級のターコイズの青をこまどり(英国の国鳥)の卵に喩えてロビンズ・エッグ・ブルーと呼ぶそうで。
ウエッジウッドの公式見解はともかく、私は勝手にこの器の青もロビンズ・エッグ・ブルーだと思っております。


そんなわけで森光年なんですが、つい先日、ナポレオンの亡骸が眠るパリのアンヴァリッドにてディオールが2017/2018秋冬のオートクチュール(注文服)のショーを行いました。


Christian Dior | Haute Couture Fall Winter 2017/2018 Full Show |



傷病兵のための看護施設として17世紀にルイ14世によって建設された歴史的建築の前に設けられた会場にはキリンやライオンのオブジェクトが。
この装飾は創業者である故クリスチャン・ディオール氏がパリにデビューした1947年から世界中を旅したことに着想を得ているそうで。
そういえばブランド創立から今年で70周年なんですね。そのことを意識した演出でしょうか。

コレクションの内容も、代表作のバージャケットをはじめとするディオール氏が打ち出したルックを踏襲しつつどこか世界の民族衣装を見ているようなスケールの広がりを感じます。

マリア・グラツィア・キウリがディレクターに就任して以来、オートクチュールではメゾンの伝統であるディオール氏のルックの再解釈を行い、プレタポルテ(既製服)では今の時代のリアリティある女性像を打ち出しているディオール。
そのどちらにも共通して、女性へのエンパワメントが基本姿勢としてあるように感じます。

このきわめて現代的なテーマは政治・社会からエンターテインメントまで幅広い分野で世界的な潮流となっていますが、ファッションの世界でそれに正面から取り組んでいるのがキウリのディオールといえるでしょうね。
傾向はまったくちがいますが、ミケーレのグッチともども今一番コレクションの発表が楽しみなブランドです。
 

雑記 | 2017/07/14(金) 21:54 | コメント(0) | トラックバック(0)
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