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星空めておさんと『Forest』について
《森 光年》
前回の風見の記事の捕捉といいますか訂正といいますか、星空めておさんの代表作といえば、むしろ『腐り姫』じゃないかと思いますね。あの『腐り姫』の企画・原案とシナリオを手がけたライターさんです、と説明すればエロゲに対してある程度の知識と理解のある人なら、なるほどと頷いていただけるんじゃないかと。
もちろん、わたし個人としては断然『Forest』のほうが思い入れが深いんですけども、あれはあくまで隠れた名作という感じで知名度も低いですからね。残念なことに。

『Forest』(公式ページ)は本当に素晴らしい作品ですので、子供のころアリスやマザーグース、あるいは指輪やナルニア等の児童文学に触れ、ぞくぞくするような不気味さと効しがたい魅力の両方をおぼえた経験のある方には是非おすすめです。
現代の新宿を舞台に、そうした子供時代の不条理世界にふとしたはずみで追いつかれ、後ろから肩を掴まれて逃げだせなくなってしまった大人たちの絶望的な戦いが描かれています。と書くとスティーブン・キングの『IT』みたいですね。

ちなみに、子供時代にナルニアに心ときめかせた私としてはネズミの騎士のリーピチープが出てきたのが嬉しかったですね。それから、なんといっても朝びらき丸(『Forest』では傘びらき丸)のあのラスト! 印象深いあのシーンと、まさかエロゲで再会できようとは! しかもそうしたファンタジーの再現が微妙にチープかつ猥雑な形でなされているあたり、ポストモダン的というか、するどい現代文面批判の側面があると思います。考えすぎかもしれませんが。

ケルティックな音楽や、不気味でキュートなヴィジュアル面の雰囲気も素晴らしく、なによりファンタジックな内容とは裏腹な人物描写の生々しさ(まさかあのキャラが妻子ある男性との道ならぬ恋に悩んでいようとは!)も強烈に魅力的。
もう一度くりかえしますが、おすすめです。

Forest op movie

 
さておき話を戻しまして、星空めておさんといえば『腐り姫』を代表とするライアーソフトの名作ゲームを数多く手がけたエロゲ界の巨匠ライターのひとりであり、今回のTYPE-MOONの人選はkeyが田中ロミオさんを引っ張ってきたのに負けず劣らず話題性十分。
あとは、丸戸史明さんあたりの名シナリオライターが、どこか意外な大手ブランドで新作を発表すれば面白いことになるんですが。オーガストとか。べっかんこう絵×丸戸シナリオ!

ともかく、遊演体(蓬莱学園などの、郵便で遊ぶほうのメールゲームを運営していた会社です。たしか、めておさんは蓬莱の次の忍者のやつからマスターとして参加していたような)時代からの古巣であるライアーソフトを離れて以降、その動向が注目されていた星空めておさんの新作発表の場が、まさかTYPE-MOONになろうとは。
なんか、エルメスのような大手ブランドが気鋭のデザイナーのマルジェラとかを話題作りのために採用するという、モードの世界でよくある現象がエロゲ界でも起きつつあるんでしょうか。
わかりにくい例えですいません。
 

雑記 | 2008/04/23(水) 20:19 | コメント(0) | トラックバック(0)
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