《森 光年》
ちょっと前の話になりますが、10月1日に大阪は心斎橋アメリカ村ビッグステップで開催された大阪古着祭に行ってまいりました。 当日の詳しい様子は公式ブログのほうでご覧ください。 【第六回大阪古着祭、大盛況でした。 (F-log)】 リンク先にもあるとおり、とんでもない来客でしたね。 同イベントが湊町リバープレイス前の広場で開催されていたときにも会場の広さにもかかわらずかなりの混雑でしたから、ビッグステップ3階のイベントスペース的な空間では収まりきらないのも当然といえましょう。 なにしろ老舗から新鋭まで大阪の名だたる古着屋が大集結するイベントですから、数年ぶりの開催でもその集客力と熱さは変わりませんでした。 古着屋さんというのはもとよりノリのいいお祭好きの人が多いので、こういうイベントとなるとそれはもう大放出の嵐となります。 たとえば私などはこれからの季節のためにちょうどほしいと思っていたアーガイル柄のニットベスト、しかも米国老舗のブルックスブラザーズで生地はイタリア産メリノウール(ただし香港製)というなかなかのものを500円で入手。 家族連れで参戦した当サークルメンバーのゴーリキなどは店頭では12000円程度で売られているであろう状態のいい年代物の革靴を1足2000円で2足購入。 さらに英国の老舗カジュアルブランド、バナナリパブリックのオイルドコットンのコート(英国バブアー社の乗馬用ロングコートが元ネタ)という大珍品を4000円で購入しておりました。 ちなみにそのとき同じ店のブースで、サークルメンバーの風見鳥もアメリカの年代物の厚手のウールでダブルブレストの見事なコートを購入したのですが、各々5000円のところをゴーリキのコートとセットで8000円(つまり各自1000円ずつの値引き)でよいという ことになったようです。 こうしたダイナミックさもイベントの醍醐味ですね。 とても楽しいイベントでしたが、サークルメンバーとその家族の買い物の補助、ならびにゴーリキの三歳の娘のお守りが忙しくてじっくりと古着の山と向き合えなかったのが少々残念。 ぜひ主催者様ならびに古着屋の皆さんには来年以降も古着祭を継続していただいて、次回こそリベンジを果たしたいと思います。 そんなわけで森光年なんですが、先ごろパリコレにてディオールの2018年春夏のショーが披露されました。 Dior | Spring Summer 2018 Full Fashion Show | 昨年ディレクターに就任して以来、ディオールの伝統にモダンな感性を織り込んだオートクチュールを展開しつつ、既製服部門では一貫して現代的でリアルな女性像を表現してきたマリア・グラツィア・キウリ。 女性をエンパワメントするというきわめて今日的なテーマにもっとも真摯に向き合っているデザイナーの一人といっていいでしょう。 そんなキウリの今期のコレクションはボーダーのカットソーにパンタロン(今の人には耳馴染みがないでしょうが、パンツを意味するフランス語がブーツカットを表す語に変化したもの)というレトロなフレンチスタイルで開幕。 ガーリーでスポーティーで軽快で、ときにはスーパーヒーローのようであったりと楽しいルックが続きます。 終盤のミニのドレスなど子供がお仕着せの衣装を着せられているような可愛さがあり、今回のコレクションは若さゆえの未成熟さと不安定さみたいなものを表現しているのかなという印象を受けます。 しかし一方でモデルたちのメイクは不穏なまでに凛々しく、成熟を感じさせるのが面白い。 前回の記事ではグッチの最新コレクションをご紹介しましたが、やはり現在のモード界の中核を担うのはキウリのディオールとアレッサンドロ・ミケーレのグッチだと確信しますね。 圧倒的な感性でトレンドを牽引するミケーレに対し、キウリは社会的なアプローチを試みているような。 モードの異なる側面を象徴する両者であると感じます。 |
|
|
| 最初のページ |
|