《森 光年》
春は別れの季節と申します。皆さまの身辺にもさまざまな変化が訪れているのではないでしょうか。 私はといえばご近所の美味しいパン屋さん『アップルの発音』でイートインを担当していた方がこの春でお店を去るということで気落ちしております。 その方が作る絶品のアセットデセールがもう食べられないこともさることながら、とりとめのない四方山話にも付き合ってくださる気のいい方だったのでなおさら惜しい! 馴染みのバーのマスターが急に店を閉めてしまたことも重なって、この春のことは忘れられない悲しい記憶となりそうです。 別れがあるから出会いもあると信じて涙をぬぐうしかありませんね。 そんなわけで森光年なんですが、出会いといえば以前に当ブログで触れましたご近所(大阪市平野区)に新しくできたコーヒー屋さんへ行ってまいりました。 『ミナヅキ珈琲』という自家焙煎のカフェなのですが、いまどき珍しくSNSも何もされておらず、また言及している人もおらず。 大阪の古い建物の写真を撮っている中学生の方のブログにアップされている外観の写真がいまのところ唯一の情報ですので、そちらのリンクを貼っておきます。 【ミナヅキ珈琲 (箱軒のブログ)】 住所は「大阪府大阪市平野区平野本町2丁目6−17」。 JR関西本線の平野駅からゆっくり歩いて15分ほど、地下鉄谷町線の平野駅からなら10分かからないぐらいでしょうか。 ご覧のとおり古い商家を改装した寂びた趣のある建物です。 私が子供のころにはまだ文房具店として営業していた店舗だったそうですが、当時はあまり足を運ばないエリアだったからか記憶がまったくありません…… 以来二十数年間、空き家のまま放置されていたのをご近所の方が改装してカフェを始められました。 こちらのお店、オーナーさんのセンスの良さか内装の趣味がとても良くて。コーヒー焙煎工房といった趣の無骨で無機質な店内でありつつもリラックス感があります。 どちらかといえば、ほっこリ落ち着くというより独りを満喫したい方向け、といった感じでしょうか。わかりにくくてすみません。 あまりの居心地のよさに二週連続お邪魔したにもかかわらず、居心地の良さゆえに写真を撮ってくるのをすっかり忘れてしまいました。 初訪問時はブラジルのトミオフクダという日系人の方の農園の豆をいただきましたが、力強い深煎りで素晴らしい一杯でした。 軽やかさが身上のブラジルの豆で深煎りに耐えるものというのはなかなか珍しいのではいでしょうか。 二度目はブレンドとラム酒とドライフルーツのパウンドケーキをいただきましたが、どちらも美味しかったです。 ブレンドはこれぞコーヒー好きの作ったコーヒー好きのためのブレンドという感じで、故郷に帰ったような安心感。 パウンドケーキは色鮮やかな赤やグリーンのチェリーが入っているのが泣かせます。そうそう、これぞ私が子供のころから知っているパウンドケーキ! 聞けばお菓子もオーナーの物静かな男性の手作りだそうです。 近々また再訪して、オーナーさんの許可がいただければ写真を撮って来たいですね。 これほど心安らげるカフェが近所に出来てくれたことに感謝します。 |
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