《森 光年》
日本でも惜しい方がお亡くなりになられたばかりですが、チャールズ皇太子の感染報道には驚きましたね…
さいわい軽症で一週間の隔離期間も無事終了したそうですが、71歳のご高齢ということもあって心配しておりました。
イギリスではジョンソン首相も感染したことが発表され、バッキンガム宮殿のスタッフにも感染者が。
エリザベス女王は郊外のウィンザー城に退避を余儀なくされている状況です。
日本でも急速に感染が広がっていて、対岸の火事ではありませんね…
そんなわけで森光年なんですが、先々週の金曜日は春分の日。春のお彼岸でしたね。
お彼岸となればなんといってもおはぎ!
ということでご近所の和菓子屋さんで買ってまいりました。

大阪市日平野区『塩伊』。
看板にあるとおり慶応元年創業で、江戸時代には塩問屋だったという老舗です。

等身大の福助人形がエモーショナル!
子どものころ、この福助が何回か夢に出てきたことがあります。
わが地元のご高齢の方曰く「塩伊は上用やから…」とのこと。
昔は庶民の日常のお菓子ではなく、贈答用やお茶席のお菓子をもっぱらとしていたのでしょうか。
現在では私の小学校の同級生が老舗の暖簾を引き継ぎ、昔ながらのお菓子を作り続けるかたわら、意欲的に新商品を開発しています。

見るからに美味しげなおはぎ! そしてエリザベス女王の長女、プリンセスロイヤルことアン王女の結婚記念(1973年)のマグとミルクティーです。
おはぎの餡はあくまで上品。
清浄な雪玉を食んだようにみずみずしく口の中で溶けていき、それでいて爽やかな甘みが余韻のように残ります。
これほどの和菓子が近所で気軽に購入できる幸運を噛みしめずにはおられません。
和菓子にミルクティー…と思われるのも無理もありませんが、高脂肪ではない冷たいミルクで淹れる英国式ミルクティーは牛乳の香りがリッチではなく、あくまであっさりとした味わい。
そのためいろんなお菓子に合うのです! と強弁させていただきたい。

こちらは後日購入した桜餅と上用饅頭。
もうすぐイースター(今年は4月12日!)ということでもないんですが、上用はイースターカラーのイエローでした。
絶妙な塩加減で多層的な香りを引き出された桜の葉と、餅本体の上品な甘みのバランスが絶妙。
口の中に春の風韻が広がります。
上用饅頭は薄皮に山芋が使われますが、主張しすぎず、なおかつしっかりと感じられるその風味がとてもいい。
盤石にして完璧。すばらしい和菓子たちです。
遠出ができないこのご時世、生活必需品の買い物ついでに寄れるところに美味しいお菓子があることがどれほど救いになるか…
みなさまも地元のお店と大切にお付き合いしながら(しかし、なるべく人混みは避けて!)ストレスを軽減しつつお過ごしください。