《森 光年》
夏の盛りの土用でございますねえ…いやはや毎日暑い暑い。 東国の方ではなにやら運動会をやっているようで、猛暑の中ご苦労なことです。 さておき土用といったらなんといってもあれ! 皆さま今年も食べられましたでしょうか? そう… ![]() 土用餅! 土用の入り(今年は7月19日)にこれを食べなきゃ夏を乗り切れる気がしませんよね! ![]() ご近所の老舗『塩伊』(→食べログ)の土用餅を名前とルックスに一目ぼれした「常夏」とともに。 上品なこしあんといつまでも噛んでいたくなる絶妙な弾力の餅。 気品と美味しさを兼ね備えた土用餅界のロールスロイスです。 彩りを考えて購入した常夏も求肥と白あんの食感が快く、とても美味しいお菓子でした。 「どようもち」と「う」も付きますし、土用の入りだけでなく丑の日もこれを食べたらいいんじゃないかと思いますね。 米も小豆も当面絶滅の心配はなさそうですし。 そんなわけで森光年なんですが、前回の記事でご紹介した大阪の新しいお店『ティールーム グランドツアー』(→インスタグラム)にようやく初訪問が叶いました! ![]() 所在地は地下鉄なら谷町九丁目駅、近鉄は上本町駅の近傍。 いわば大阪の旧市街地で仏閣や史跡が点在し、都会のただ中ではありますがどこか静閑な空気のある町です。 ![]() ![]() 裏通りのこじんまりしたテナントながら中は意外にもゆったりとした広さです。 新古典史主義(18世紀中ごろ~19世紀初頭にかけてヨーロッパで流行した様式。華美さを廃したシンプルさを追求し古代のギリシアやローマを理想とした)をテーマとした端正で静謐な空間。 そこに素朴なアンティークのウィンザーチェアが不思議な調和を見せています。 ![]() 店内の随所に新古典主義要素が。 グランドツアーという店名はかつて英国上流階級に流行したヨーロッパ大陸への遊学を意味しています。 その流行が英国に古代ギリシャ・ローマへの憧れと新古典主義をもたらしました。 英国のお茶文化を基本としつつそこにイタリアなど大陸ヨーロッパの要素を持ち込みたいというコンセプトが込められた名前です。 ![]() ![]() 記念すべき初訪問でいただいたのはハイティーのセット。 ポットティーにスープとセイボリー(惣菜パイ)とサラダ、食後のデザートが付いて税込み2000円はお値打ち。 その他にもアフタヌーンティーやクリームティー、お菓子とお茶のセットがあります。 ![]() なんといってもこちらの一押しはコーニッシュパスティ! 「コーンウォールの」という名前のとおり、かつて鉱山で栄えたコーンウォールで労働者たちが弁当代わりにしたという伝統料理です。 イギリスでは全国にこれを提供するチェーン店ができて大流行しているそうですが日本ではまだまだ… そこに先鞭をつけられるとは、さすが流行初期にエッグベネディクトを大阪ではいち早くメニューに取り入れられたトリントンティールームの元店長さんです。 ![]() この日の具材は茄子とオニオンのマドラスカレー。 イギリス料理といえばやはりなんといってもシャーロック・ホームズにも登場するカレーです。 小麦が豊かに香るパイ生地とカレーの風味が合わさってえもいわれぬ美味しさ! 開店準備期間中から新店舗ではコーニッシュパスティをやりたいと伺っていたのでずっと楽しみにしてたんですが、期待を上回る絶品でした。 ![]() カップはイタリアを代表する名窯ジノリ。 オリエント急行の車内用に作られたものだそうで、調べてみると「VSOE」とは1982年に運航が開始された「ベニス・シンプロン・オリエント・エクスプレス」。 オリエント急行を再現した観光列車の一つでロンドンとイタリアを結んでいるんだそうで、まさにグランドツアー! 心憎いお遊びが各所に散りばめられていますね。 |
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