《森 光年》
Perfumeの曲にはどこか、かつての遊佐未森を連想させるものがあるように思います。初期のころの一時期、遊佐未森もまたテクノ畑出身のミュージシャンによって電子的な楽曲の世界に閉じ込められた人工少女のようなキャラクターとしてプロデュースされていました。 ↓こんな感じで 遊佐未森 夢をみた PV その後、遊佐未森は次第に自分の足で歩きはじめ、初期の路線の完成形にして終焉であり、その後の路線の萌芽でもある名盤『momoism』を発表したあと、等身大の女性の気持ちを唄う方向へと大きくシフトしていきます。 余談ながら、1988年に発売された遊佐未森のファーストアルバには『月姫』という曲が収録されていまして、お城から出られない寂しいお姫様が今夜もひとりで溜息をついている…というようなその歌詞の内容は、有名なほうの『月姫』の境遇と微妙に重なっているような気もします。 と、いうような記事を書こうと年末年始Perfumeをテレビでよく見かけたおかげで思いついたわけですが、年明けからすでに二週間以上経ってしまいました。光陰矢のごとし、森光年です。 先日、大阪・淀屋橋の芝川ビルという昭和2年(!)に建設されたじつに味わいぶかいビルへ出かけてきました。 といっても、べつに建築に興味があるとかそういうわけではなく(いや、しかし前述したとおりじつに素晴らしい建築物でした)、目的はそのビルの地下に昨年10月、なんと往時の金庫室を改装してオープンしたというじつに味わいぶかい(こればっかりですが)カフェ『mole hosoi coffee』でありまして。 もとはといえば南船場の大阪農林会館ビル(こちらは昭和5年建造)の『山口ストアー』さんのHPでこちらのカフェの存在を知ったのですが、いやはや、本当に落ち着いた雰囲気で素敵すぎるお店でした。 飲み物は(ほぼ)コーヒーのみというストイックさとシンプルなようでいて配慮の行き届いた内装、なにより、もの静かではあるけれどけっして無愛想ではないマスターの細井さんのキャラクター等々が渾然一体となって、オフィス街の只中にありながら心安らぐ異世界を形成しておりました。お勧めです。ぜひ行くべきです。 マスターがこだわりぬいたコーヒーの(私がいただいたのはブレンドでした)ふくよかで華やかな香りと味わいも格別で、またメニューにあるトーストやタルトは大阪の超有名なパン屋さんブランジュリ・タケウチのものだということですので美味しさは保証つきです。 ちなみに、前述の『山口ストアー』の山口さんと『mole hosoi coffee』の細井さんはかつての勤め先の同僚だったそうで。『山口ストアー』もまた最高に趣味のいい、大阪在住のおしゃれ好きの男性なら名前ぐらいは聞いたことがあるという素敵な服屋さんです。 しかし、それにしてもその店主の山口さん、もの静かでシャイでセンスのいいスマートな男性で、細井さんとすごく印象が似ているのですが……こんな人ばかりが在籍している『勤め先』って一体どんなところだったのでしょうか? 勤めてる人みんなシャイボーイなんでしょうか、気になります。 さておき『mole hosoi coffee』、お勧めです。地下鉄御堂筋線の淀屋橋駅、11番出口を出てちょっと行ったところです。→地図 ちなみにブレンドコーヒー500円、おかわりは200円だったと思います。タルトは120円。 コーヒーとクロックムッシュ(ハムを挟んだトーストにチーズを乗せて焼いたもの)のランチセットが800円、コーヒーとクロックムッシュとタルトのランチセットだと900円とかそんな感じだったはず。 |
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