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"文学少女"シリーズ
《風見鳥渡》

ども、久しぶりにライトノベルを読んだ風見鳥です。タイトルは「"文学少女"と死にたがりの道化」。俗に言う「"文学少女"シリーズ」というやつです。前々から気になっていた本だったのですが、ガガガ文庫よりもさらにマイナーなレーベルのため、平積みされることがほとんどなくなかなか目立たない存在ではありましたが、近所の本屋で珍しく最新刊の「"文学少女"シリーズ」が平積みされていました。それで、「あ、そうそう忘れてた。これ前々から気になっていたのよね~」と思い出して手に取った次第です。帯には「このライトノベルがすごい!2009」作品部門第一位と誇らしげに書かれておりました。ああ、それで平積みになってたのか。などと思いつつ購入。
それで早速読んでみました。いや~面白かったですよ太宰治の「人間失格」がじゃなくて「人間失格」を元にしたお話がです。「恥の多い生涯を送ってきました。~」と物語冒頭、人間失格のフレーズの引用から始まります。話が進むにつれて「人間失格」という日本文学界に名を残す名著が、ある女の子から受けた他愛の無いはずの恋愛相談を、過去の学校で起こったある事件へと導いていきます。
主人公は、中学生の頃謎の覆面天才美少女作家としてベストセラーを出したことがある「井上心葉(いのうえこのは)」(♂)。ある事件を切っ掛けに今は作家を辞め普通の高校生として文芸部に所属する彼と、その彼を無理やり文芸部に引っ張り込んだ"文学少女"であり文芸部部長の「天野遠子」が中心となって物語りは進んでいきます。
いやぁ、見事としかいいようのない話の構成でした。前情報も何もない状態で読み始めたのですが、実在する書籍「人間失格」をうまく取り入れた物語に関心させられてしまいました。「"文学少女"シリーズ」は、このように名著を元にして話しを作られているそうですね。
また「人間失格」もそうですが、話全体が重くシリアスで、主人公も筆を折るきっかけとなった事件のトラウマを刺激されて翻弄されます。ヘタをするとものすごく暗い話になりそうなのですが、そこはライトノベル。いわゆる物語の探偵役でヒロインである"文学少女"「天野遠子」が、物語――本を、パンのように千切ってパリパリ食べる、心葉曰く「妖怪」で、心葉に書かせた三題噺をおやつと評して食す人物(普通の食べ物もいけるそうだが、味はしないらしい)なのです。この二人の漫才、もとい心の交流が一服の清涼剤となって物語を軽く読み進められます。
あとぼくは「人間失格」は読んだことがないのですが、この小説を読み終わったら読みたくなってしまいましたw それと本編の文章と、時々引用される「人間失格」との文章力の差がはっきり出ていたりして面白かったですねー。いい意味で物語にコントラストを与えていました。

いやぁ、久々全巻そろえたくなる小説に出会いました。現在「"文学少女"シリーズ」は去年で完結しているそうで、短編集が今年出たとか。外伝も執筆予定であり、ガンガンパワードなどで漫画化されているそうです。マルチメディア化はもう少し先っぽいですが、注目しておきたいと思います。

雑記 | 2009/01/29(木) 23:44 | コメント(0) | トラックバック(0)
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