《森 光年》
恥ずかしながら音楽には不熱心な人間なので最近の動向とか全然あかるくないんですが(と言い訳をしておいて独断と偏見による音楽トークを展開するわけなんですが)、今年に入ってリリースされたばかりのサカナクションの新シングル『アルクアラウンド』のPVが楽しい仕掛けがいっぱいで、たいへん刺激的でありまして。 サカナクション/アルクアラウンド 曲も良いんですよね。近年おもにヨーロッパで流行していた電子音楽と生楽器によるロックサウンドの融合、というテーマの彼らなりの解釈なわけですが、意識しているのか偶然なのかファンクミュージックっぽくなっている(PVでも見られますが、ベースの女性のチョッパー奏法がかっこいい!)のが個人的にツボです。 しかし、ライブ映像を見るとボーカルの人がハードロックのミュージシャンみたいなグレーのTシャツを着てクィーンのボヘミアンラプソディみたいなのを唄っていたりもして、ちょっと方向性がわかりません。 そんなわけで森光年なんですが、ひとつ前の記事で大浜が書いていたアニメ感想で興味をひかれ、『ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド』のOPをYouTubeで見てみたんですが、曲がレベッカの『フレンズ』のカバーでびっくり。しかも二番とは渋いです。 REBECCA - Friends(remix) ダンスインザヴァンパイアバンド OP 言わずと知れた名曲であります。かっこいいです。2010年のアニメにそれを使うのもかっこいい。 近年は音楽やファッション等、80年代を再評価する動きが各所で見られていますが、やはりアニメ界も例外ではないということでしょうか。
個人的には、当時ヒットしていたアニメ『ガルフォース』の劇中歌(だったと思うんですが)に不良少女の心情を唄った、あからさまにレベッカっぽい曲が入っていたのが印象的でしたね。それほどレベッカの存在はエポックメイキングでした。
ふりかえってみると、その頃のアニメ界は音楽界の流行を貪欲かつダイレクトに取り入れようとしていたように思いますね(近年は、音楽界の流行をアニメ音楽が受け入れるまでに5~10年程度の遅れがある印象)。 次々と新しいものが生み出されていた80年代の音楽界には、それだけ大きな魅力があったということでしょうか。なにしろ黒人音楽の世界ではヒップホップが台頭し、同時進行的にヨーロッパではテクノをはじめとするエレクトロな音楽が大きな発展を遂げ、かたやロックの世界はどんどんマニアックになっていってハードロックやメタルは急速に深度を増していく、という大きな音楽の渦の中にあった時代でしたから。 とはいえ現代の音楽界が面白くないかといえばそんなことは全然なくて、前述したようにヨーロッパで起こったエレクトロとロックを融合させる動きは興味ぶかかったですし、カニエ・ウエストやティンバーランドらヒップホップ勢も新しい音楽を切りひらくべく意欲的に活動を続けています。 Timbaland - Apologize (feat. One Republic) 近年のそうしたの動きの集大成というべきか、エレクトロとヒップホップにさらに生ギターによるロックサウンドまで取り込んでしまったリル・ウェインの『ロリポップ』の高い完成度には唸らされました。もう二年前の曲ですが。 Lollipop - Lil Wayne 始まったばかりの2010年代、これからどんな音楽潮流が生まれてくるのか楽しみですね。 |
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