《森 光年》
ゲーッ! あらゐけいいちの『日常』を京アニがアニメ化…… いやあもう、書店で見かけた少年エースの表紙で知って愕然としましたよ。まだ企画段階とのことですが、実現したらものすごいですねこれは。 このニュースはすでにウェブ上をかけめぐっているようで、原作を知らない一部の人はタイトルを額面どおりに受け取ったのか「また京アニが日常マンガをアニメ化か!」と怪気炎をあげていたりもしますが、あらゐけいいちの『日常』はけっして少女たちの日常をつづったまったり系の萌えマンガではなく、読んでると気持ちが若干不安定になる感じのシュール系マンガですので早とちりは禁物です。 しかしまあ、そんなに京アニ作品に触れていない身でこういうことを言うのもなんですが、京アニといえば原作を丁寧にアニメ化する優等生な製作会社という印象が個人的にはありまして。 反面、ギャグに関してはいまいち悪ノリしきれないというか、生真面目な優等生が無理をして生真面目にはっちゃけようとしているような感じを(らきすたの実写版次回予告等を見たかぎりでは)受けているので、はたしてあらゐけいいちの不条理な作品世界と京アニは相性がいいのかどうか、不安半分、興味半分で見守りたいと思います。 そんなわけで森光年なんですが、土曜の朝早くにテレビをつけると、女児向け漫画が原作の『極上!! めちゃモテ委員長』という強烈すぎるタイトルのアニメが放映されていて、タイトルに負けないその強烈すぎる作品内容に思わず見入ってしまうことがあります。 『モテ』を最大のテーゼとし、モテに悩む少女たちをおしゃれ上級者である主人公の『めちゃモテ委員長』が『モテ子』(儒教でいうところの君子のような理想的存在)へと導いていくというこの作品、ようするに小中学生女子児童向けのファッション指南アニメなんですけども、番組オリジナルのフィットネス体操みたいなものを『モテレッチ』(モテ+ストレッチの奇跡のコラボ!)と呼称してみたりと言語感覚がいちいち只者ではありません。 で、その『めちゃモテ委員長』のテレビCMをこのあいだ初めて目撃したんですが、開口いちばん主人公が「みなさん、モテてますか?」と強烈な問いを発してきて仰天しました。なんというセンスオブワンダー! なんといういたわりと友愛! 王蟲が心をひらいておる! いやいやしかし、考えれば考えるほどすごいですよ「みなさん、モテてますか?」って。あたかも時候の挨拶のごとくモテを問うわけですから。衣食住モテ、というぐらいモテが日常的でありふれた存在なのではないかとすら思えてきますね。モテという概念がどんどんゲシュタルト崩壊を起こしていく感じです。 しかしまあ、ぶっ飛んだ内容のわりには「モテとは男性に媚びることではなく自分らしさを大切にすること」という台詞が(とってつけたように)でてきたり、男性に媚びるタイプのモテ子がライバルキャラとして配置されていたり(さらに主人公がそのライバルキャラの生き方を頭ごなしには否定しなかったり)と、児童向け作品としてのエクスキューズは抜け目なく用意されていて、なかなか丁寧なつくりの作品だと思います。 肝心のファッション指南の部分は、まあ小中学生のファッションってこんなもんよねえ、って感じですが。 さて、これで終わるのもなんですので最近よく聴いている曲を貼り付けておきます。 伝説的なファンクグループ、スライ&ザ・ファミリーストーンのファーストアルバムの一番目の曲『アンダードッグ(負け犬)』です。 Sly & The Family Stone - Underdog ボーカルのスライ・ストーンはよくドレミの歌やヨーデルなどのメジャーな曲をファンク調にアレンジしていましたが、これもそんな一曲ですね。 スライ&ザ・ファミリーストーンはやっぱり解散してスライひとりになってからの『ファミリー・アフェア』が最高だろう、と斜にかまえていたおろかな私は、最近までこの名曲を見落としておりました。お恥ずかしい。 当時DJからミュージシャンに転身したばかりだった彼の、みずみずしい才気がほとばしる名曲です。JBの影響色濃いソウルフルな唄いっぶりも新鮮です。後期スライの、ぼそぼそしたボーカル+ときどき奇声というスタイルも好きなんですが、若さみなぎるスライもいいですね。 |
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『 Sense of Wonder 2010 』茨城県・笠間芸術の森公園で行われた音楽フェス山中湖時代のも2007・2008年は参加してたけど、去年の六本木は不参加で2年ぶりの参加です Ob-La-Di, Ob-La-Da【2010/06/02 14:17】
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