《森 光年》
酷暑の日々が続きますが、この土日は大阪で活躍するインディーズのプロレス団体・紫焔の無料興行を応援してまいりました。 日本橋の電気街の大型電気店跡地で毎月開催されているこのイベントなんですが、炎天下の真昼間、駐車場としても使われている野ざらしの空き地には日差しを遮断するものはなにひとつなく、さらに周辺のビルのコンクリート壁の照り返しも加わるという過酷な条件で行われたにも関わらず、今回は記録的な大盛りあがりを見せておりました。 あまりの暑さのせいでやけくそ気味にテンションが上がったのでしょうか、選手の皆さんはベテランも新人も余すところなくパフォーマンスを発揮して名試合、名場面のオンパレード。酷暑のおかげで最初のほうこそ客の入りは少なかったのですが、選手たちの気迫に呼び寄せられたかのように気がつけば客席はすし詰め状態に。 若手選手のハイスピードプロレスから、ベテラン選手のねちっこい濃厚なレスリング、はたまたデスマッチ風のギャグマッチ(とはいえ、最近の私の一押しであるマロ栗山選手のヒールっぷりは本当に憎々しくて素晴らしい!)まで余すこところなく堪能できて、心から大満足させてもらいました。選手の皆さん、ほんとうにありがとうございます。 そんなわけで森光年なんですけども、大阪・心斎橋はアメリカ村のビッグステップにラブレスができるようですね! ビッグステップといえば映画館併設の大型商業施設で、単館上映的なマイナーな映画もよくかかることで有名だったりします。 『Air』の劇場版なども大阪ではここでしかやってなくて、あれは本当にオタク泣かせでしたね。なにしろビッグステップはお兄系やギャル男の人らが跋扈する危険地帯・アメリカ村のど真ん中ですから。足を踏み入れるのをためらった人も多かったのではないでしょうか。 そういえばエヴァンゲリオンの破かなにかのときも、肩身のせまい感じでビッグステップまで観に来ているエヴァファンの人を見かけましたっけ。 さておき、そんなビッグステップですが最近なんとなく全体に活気がなく、てこ入れなのか新陳代謝なのかテナントが出て行ったり入ったりしてたんですけども、この9月に一階の大きなスペースに関東で主に展開している有名セレクトショップの『LOVELESS(ラブレス)』がオープンするようです。 関東以外では福岡の天神に出店してるようですが、近畿には初上陸ですね。 モード系の海外ハイブランドや国内ブランドを取り扱っている印象のあるラブレスですが、場所が場所だけにオリジナル商品中心のとんがってない路線になるんでしょうか。 近隣のBEAMS等がすっかり丸くなってしまって、面白い服が見たければ古着屋に行くしかないというアメリカ村近辺の現状を考えると、ラブレスにはとんがりまくってマニアックなブランドの服を置いてほしいと期待してしまいますが、はたしてどうなるか。まあ、そんな服を置いたところで観光客が中心の今のアメリカ村では売れるはずがないんですが……… ちなみにラブレスといえばセレクトショップよりむしろ高河ゆんの漫画とそれをもとにしたアニメが真っ先に思い浮かぶところですが、これはべつにどちらかがどちらかに触発されたわけでなく、どちらも同じくシューゲイザー系のロックバンド『My Bloody Valentine(マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン)』の91年のアルバム『Loveless』から名前をとっているんだと思います。 My Bloody Valentine - Only Shallow
ちなみにシューゲイザーというのは『靴を凝視する人』という意味でして、シューゲイザー系のバンドのギタリストが足元を見つめるようにうつむき気味に演奏する姿からつけられたという、あまりといえばあんまりな由来があったりします。
シューゲイザー系のバンドのみならず、たとえば先日話題にしたニルバーナなども陰鬱な感じで演奏してましたし、レディオヘッドのグリーンウッド弟も物憂げにうつむいてギターを弾いていましたよね。80年代の空騒ぎの反動という捉えかたは表層的で粗雑に過ぎるかもしれませんが、ほんとに90年代初頭って陰鬱ぶるのが大流行した時代でした(当時のイギリスが不況のどん底だったという事情はあれど)。 まあ、暗い歌を歌っていられるうちはまだ余裕があるということで、今はもう陰鬱な雰囲気になど浸っていられないほど時代はさらに悲惨なことになっていて、音楽もアンニュイなものよりドライな音のほうが好まれている気がします(これまた粗雑な捉えかたですが)。 そういえば、もうすぐクラクソンズが久しぶりのアルバムを出すそうなんですけども、00年代にドライでクールなネオパンクで脚光を浴びた彼らが次はどんな音楽を打ち出してくるのか、とても楽しみです。 |
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