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妖怪あずき洗いのプラモを買ってきて家族をどん引きさせてしまう、そんな子供時代でした
《森 光年》

(追記:出崎統監督のご冥福をお祈りいたします。アニメ界にはまだまだなくてはならない人でした……)


京極夏彦の『豆腐小僧双六道中ふりだし』を原作とするアニメ作品『豆富小僧』(監督は杉井ギサブロー)が近々上映されるということで、このところテレビCMをよく見かけます。

まさか、あの豆腐小僧がこんなファニーな感じの3Dアニメになるなんて……子供のころ、『豆腐小僧がすすめてくる豆腐を食べると全身からカビが生えてしまう』というトラウマすぎる設定を知って以来、妖怪図鑑の豆腐小僧のページを開くことはおろか触ることさえ恐れるようになった経験を持つ私としては、信じられないような気分ですね。


そんなわけで森光年なんですが、じつのところ全身からカビが生える云々は水木さんや佐藤有文先生あたりが子供たちを震えあがらせるためにでっちあげた嘘設定なのは明々白々でありまして(豆腐小僧自体は江戸時代に生みだされた妖怪で、豆腐屋さんが販売促進のために考えたマスコットキャラのようなものだったのではないかとの説もあるようです)。

70年代、児童向けの読み物の世界では水木さんや有文先生らが競ってオリジナル妖怪をでっちあげたり、鳥山石燕の百鬼夜行図に描かれた妖怪にはったりめいた薄気味のわるい設定を付加したりして子供たちにトラウマを植え付けていたんですね。
ときには、ある先生の創作妖怪を他の先生が自著に流用したりということも行われて妖怪の世界は混沌の度合いを深めていきました。

がしゃどくろなんかは複数の書籍で見かけたうえに歌川国芳(おりしも現在、大阪で国芳の展覧会が開かれていますが)の作品から拝借したそれらしいビジュアルが添えられていたりしたおかげで、子供だった私はすっかり古くから伝えられている妖怪だと思い込んでいたものですが、長じてかられっきとした創作妖怪だったことを知ってびっくり……ということもなく、そのときには薄々そうなんじゃないかと感づいていたので、やっぱりなあと思ったものです。
なにしろ、がしゃがしゃ音を立てるからがしゃどくろ、なんて安直なネーミングでしたからねえ。

とまあ、そんなこんなでどれが古い伝承にある妖怪でどれが水木さんらの創作なのか判然としないまま現在に伝えられてきているわけですが、妖怪とは元来、そうやって生まれ育まれてきたものなのでそれでいいのかも知れません。


あと、豆腐小僧と完全にキャラがかぶっている雨降小僧という妖怪もいて子供の頃はよく混同してました。どちらも雨の日にあらわれる小僧姿の妖怪で傘をかぶっているものですから。
まあ、雨降小僧のほうはどことなくユーモラスな豆腐小僧とちがってルックスが若干不気味な感じなのでアニメ化されたりは……と、思ったらされてましたよ! 20年以上前に!

もともとは手塚先生が1975年に発表した短編漫画が原作で、自身の手により1989年にアニメ化されたようです。
さすがはゴッド手塚先生。漫画界・アニメ界でおこる大抵の出来事はゴッドが○○年前に通過している! というのはよく知られている事実ですが(なにしろ、鳥に接触するとアレルギーで幼女になってしまうミニスカポリス風のセクシー刑事というキャラを30年前に描いていた人ですから)、今回もまた先まわりされているなんて……
時空を超えてあなたは一体何度……我々の前に立ちはだかってくるというのだ! 手塚先生!
 

雑記 | 2011/04/18(月) 22:01 | コメント(2) | トラックバック(0)
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コメント
あずき洗いと言えば、昔読んだ某サンデーコミックスの中で「あらい あずき」(あずさだったかな?)って娘が「妖怪あずき洗いだー」とか言われてたのくらいしか覚えてないなぁ・・・
ご無沙汰してますともぴさです。

プレス手配及びショップ委託お疲れ様です。
次はDL販売の手配ですね!


以前ちょろっと言ってたプレゼント絵が出来たのですが、余りにも出来が酷く、こちらにアドレスを載せるのも恥ずかしかったので、メールの方にお知らせさせて頂きました。

え~っと・・・ごめんなさい!!!
【2011/04/20 17:16】
| URL | ともぴさ #-[ 編集] |
お、おわー! ありがとうございます! まさかこんな…いろんな意味ですごいものをいただけるとは…
感想はあらためてメールさせていただきますが、とりいそぎ感謝の気持ちをお伝えしたく存じます。本当にありがとうございました。リョーコすごくエロかわいいです。むしろエロやらしいです。

その漫画はあいにく存じあげませんが、水木さんが江戸時代の書物の挿絵を参考に描いたあずき洗いはかなり小汚い老人の姿をしているので、女子につけるあだ名としてはかなりむごたらしいですね…

あずき洗いの伝承は東北から四国まで日本各地に伝えられていますが(あずきが神への供物となる神聖な穀物であったことと関連するといわれています)、「小豆とごうか人とって食おうか」などと物騒な歌を唄うわりには人に危害を加えないファニーなやつです。

とくに新潟に伝わる小豆とぎは「小豆とごうかや、人とってかもうか」と叫ぶそうで、ほかの地域のやつより穏健なのがなんか微笑ましくて好きなんですよね。
【2011/04/21 01:14】
| URL | 森光年 #9wbkgK9.[ 編集] |
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