《森 光年》
先月、私の地元の商店街に『beans poem』という小さなコーヒー豆の焙煎屋さんができまして。 大阪キタの福島で長らく喫茶店をしておられた老夫婦が始められたお店で、ブラジル、コロンビアなどのメジャーどころからルワンダやガラパゴス諸島(!)などのマニアックな産地のものまで豊富な品揃えの前をあつかっておられ、店内でコーヒーを飲むこともできます。 で、そのお店では現在、すべてのコーヒーが250円で飲めるというセールがおこなわれておりまして。なんと、あの希少な高級品種のハワイコナも250円で味わえてしまうのです! 一般の方にはなんじゃそりゃって感じだと思いますが、これはコーヒーマニアにとっては鼻血ものの事態です。なにしろハワイコナは美味い。そして高いのです。 そもそもハワイコナを扱っているカフェ自体が少ないのですが、心斎橋の超有名店『Le Premier Cafe』(余談ながら、このお店の二号店は島田紳介がオーナーでこのところテレビにけっこう映っていた安藤忠雄設計のビルにあります)では一杯800円、私の行きつけの『Mole hosoi coffee』では750円で提供されています。ビーンズポエムさんでも普段は700円です。 あのコーヒーの最高峰ともいえる豊かな香気と味わい、そして希少性を考えれば妥当とはいえ、さすがにそうそう手は出せないお値段。それが今なら250円で! セールはいちおう10月10日までの予定だそうですので、かなりローカルすぎる立地のお店ではありますがコーヒー好きの方はお早めにどうぞ。コーヒー好きでない方も、この機会に是非。あなたのコーヒー観が変わるかもしれません。 そんなわけで森光年なんですが、先日、雨宿りついでにふらっと心斎橋の大丸北館に立ち寄ったところ、なんと一階のラデュレに生菓子(ケーキのことです)が! ラデュレといえば生地で何かをはさんである現在では一般的な形式のマカロンを1930年に世界で始めて売り出したパリの老舗(それ以前の伝統的なマカロンはあのさくさくの生地部分だけを食べるものだったそうで、もっと早く何かはさむことを思いつけよ! と昔のフランス人につっこみたい)。そのラデュレの大阪で初の店舗として二年ほど前にオープンしたのが大丸心斎橋店のラデュレでした。 といっても当初は期間限定のワゴン販売だったんですよね。その後ずるずると期間を延長し、なし崩し的に常設の店舗になったという。 ともあれ、大丸心斎橋店のラデュレではこれまでマカロンと焼き菓子だけしか取り扱っておらず関西のラデュレファンは残念がっていたんですが、どうやら9月25日までの期間限定で生菓子を販売しているようです。 とはいえ、現在では大阪駅前の三越伊勢丹の2階にもラデュレ(しかもカフェ併設!)ができ、そちらでは普通に生菓子も売っているのでさほどありがたみはないのですが、いちおう大丸心斎橋店限定の商品もあるそうですよ。 ちなみに、どの生菓子も900円近くしたので私は手が出ませんでした。夏コミのときに青山で食べたピエール・エルメの生菓子に匹敵する価格とは……というか、エルメより若干高いくらいじゃないですか。この値段では大阪のミナミで勝負するのはきついでしょうねえ。実際あまり売れていないのか、売り場のお姉さんも死んだ魚のような目をしていました。 ピエール・エルメといえば、氏はかつてラデュレの副社長をつとめていたらしく、そのせいかラデュレのマカロンはピエール・エルメのそれと似た系統なんですが(もちろん、斬新な素材の組み合わせからくる鮮烈さはピエール・エルメと比べるべくもなく、ラデュレのマカロンは良くも悪くも優等生的なんですが)生菓子の見た目もよく似ていましたね。 日本で食玩になったこともあるピエール・エルメの人気のケーキにイスパハンというのがあるんですが、それとまったく同じのもあったのには驚きました。 ダマスクローズの一種から名前をとったこのケーキ、フランボワーズ(ラズベリー)にライチという意外な取り合わせにローズの香りを組み合わせたエルメのオリジナルのマカロンをそのままケーキサイズに巨大化させたもので、フランボワーズもライチも丸ごとごろごろ入っていてとても美味しいのです。 見た目だけでなく味のほうもピエール・エルメに肉薄しているのであれば900円という価格もけっして高くはないのですが、はたしてどうでしょう。 興味のある方は挑戦されてはいかがでしょうか。 ちなみに、前回も書きましたが今週の水曜から来週の火曜まで(9/21~9/27)大阪駅前の三越伊勢丹の地下二階の催事に『ケ・モンテベロ』と『ラヴィ・ルリエ』が出店しますので、大阪で食べうるかぎり最高に美味しいケーキを食べたいという方はそちらもお見逃しなく。 |
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お菓子の話いつも楽しみに読ませていただいてます。(ヨダレガ)
ゲームのなかでキャラがお菓子について熱く語るとか見てみたいような・・・ (フランス出身の少女が主人公に対してピエール・エルメの生菓子について熱く語るとか萌え・・・) P.S. 途中で出てきた安藤忠雄設計のビル、大阪にいた頃見に行ったことがあります。 (懐かしい、、たしかイサム・ノグチの最後の個展をやった場所だと聞いて)
【2011/09/21 08:21】 | URL | コーモ #-[ 編集] | ナイスアイデアです、兄弟。
さらにヨーロッパの伝統菓子といえばウィーン菓子しか認めないドイツ貴族娘(銀髪)がそこに絡んでいって口論になったりするともう最高ですよね。 それにしても、コーモさんがかつて大阪におられたとは知りませんでした。しかもあのビルを訪れていたなんて、なんという奇遇! くだんのカフェはあのビルの奥まったところにありまして安藤忠雄建築の内部構造の妙が大きな窓からとくと味わえる最高のロケーションです。 大阪に来られることがあれば是非。その際には声をかけてくださればいろいろとご案内しますので。 P.S 8月末にいただいたコメント、いま気づきました。本当に申し訳ない…… 構想がまとまったら声をおかけしたいと思っていました。今しばらく時間がかかるかもしれませんが、そのときはぜひよろしくお願いします!
【2011/09/22 02:00】 | URL | 森光年 #9wbkgK9.[ 編集] | 金髪娘と銀髪娘・・・いい・・・
黒髪娘が和菓子で参戦? 世界お菓子大戦・・・ 失礼、妄想でニヤニヤしてました。 お声かかるのを楽しみに待ってます。 また大阪かイベント会場等でお話できるのも楽しみにしてます。 では。
【2011/09/24 08:02】 | URL | コーモ #-[ 編集] | 欧州のお菓子不毛地帯であるところの英国(ぱさぱさしたお菓子しかない)の娘が乱入してきてお菓子ヨーロッパ戦線とかきな臭くていいでよね(うっとり)。
こちらこそいつかの再会を楽しみにしております! ではでは。
【2011/09/25 01:48】 | URL | 森光年 #9wbkgK9.[ 編集] | |
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