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PRADA FALL/WINTER 2012 MENSWEAR SHOW
《森 光年》
ミルキィホームズを観ていたら、探偵は「電人Mに変装したり、ポストに変装したり」しないといけないという趣意の台詞が出てきまして。
そういえば小学生のころ学校の図書室で読みふけった江戸川乱歩の少年探偵団シリーズで郵便ポストに変装するシーンがあったなあと思い(電人Mというのも同シリーズで二十面相が変装(仮装?)したロボットみたいなやつです)調べてみたら『怪奇四十面相』でした。

ポストに化けるといわれても何のことやらわからないでしょうが、同作中には小林少年に尾行された二十面相がポストの張りぼてをかぶって追跡から逃れるというコントさながらの場面があったのでした。
ミルキィホームズの当該シーンでは現代のポストが描かれていましたが、二十面相が変装したのは旧式の筒型のポストのほうでしたね。
なんでもその張りぼては提灯のように折りたたんで持ち運べる構造なんだそうですが、いざというときのためにいつもそんなものを携行しているのでしょうか二十面相。用意周到を通り越してシュールです。

ちなみに『怪奇四十面相』というタイトルのとおり同作品において二十面相は、俺様の変装のレパートリーは20どころじゃないぞ、というじつにどうでもいい理由で四十面相に改名するんですが、読者の受けがいまいちだったのかその後の作品でこっそり元に戻したという恥ずかしいエピソードがあります。


そんなわけで森光年なんですが、ファッションデザイナーのエディ・スリマンが5年ぶりにデザイナー業に復帰し、古巣イヴ・サンローランのクリエイティブ・ディレクターに就任することが決まったそうです。

こう書くと一般の方はエディの空白の五年間に疑問を持つかもしれませんが、2000年にクリスチャン・ディオールのメンズ部門のデザイナーに就任するや男性ファッション界に一大革命をもたらし、こんにちの男性ファッションの隆盛に大きな役割をはたした彼。なんと2007年に人気絶頂のままディオールを辞め、自分さがしの旅に出てしまったのでありました。
そんな彼の復帰はたとえるなら、カート・コバーンが墓場からよみがえってニルヴァーナを再結成したというぐらいの衝撃でしょうか。それほどカリスマ的で信者の大勢いるデザイナーです。

先のミラノコレクションでは、19世紀~20世紀初頭の貴族をイメージソースとしたプラダのメンズのショーが絶賛をもってむかえられ、メンズファッションの新しい10年の始まり、とまで称されていましたし、ながらく停滞ムードだった男性ファッションの世界に大きな動きがあるかもしれません。


PRADA FALL/WINTER 2012 MENSWEAR SHOW

 
おもわず唸ってしまうくらい完璧なコレクションで、まちがいなくファッションの歴史に残るショーだと思います。クラシカルでありながら、あくまでプラダのモード。ロマンティックです。
個人的にもこういうの大好き。着たい。とくにチェスターコート。

後半、『レオン』で悪徳警官を演じたゲイリー・オールドマンや『レザボア・ドッグス』『パルプフィクション』『海の上のピアニスト』等でおなじみのティム・ロスなど、9人の個性派俳優がモデルをつとめているのもナイスな遊び心です。
あと、最後にちらっと登場して柱の影からお客さんに挨拶するミウッチャ・プラダさん(プラダ創業者の孫娘にして天才デザイナーという主人公補正かかりまくりな御仁)があいかわらずキュート。

しかし、こういうクラシックでノーブルな感じが今後のモードの主流になるとしたら、エディ・スリマンの復帰はまさに最高のタイミングですね。エディの世界観とまさにぴったり。
あのころエディに熱狂した若きファッションマニアたちもいまや大人になり、当時ほどの情熱はなくとも当時よりかはお金を持っているはず。くすぶっている彼らのモード魂にエディがふたたび火をつけられたなら一大ビジネスになることでしょうね。


そういえばエディの復帰とは対照的に、ラフ・シモンズはジル・サンダーのデザイナーを解任されたそうで。
個人ブランドのほうの先のコレクションは散々な内容だったし(ジル・サンダーのラストコレクションは素晴らしかったですが)、どうなるラフ・シモンズ。
あくまで噂ですが、ジル・サンダーのデザイナーにはジル・サンダー本人が返り咲くのではないかともいわれており、これもまた本当にたんなる噂ですがラフ・シモンズはディオールに行くのではないかという話も。
しかしまたそうなると、大胆なイメチェンでマンネリ脱却を果たしたばかりのディオールの現デザイナー、クリス・ヴァン・アッシュはどうなるのかという問題が……
モード業界からしばらく目が離せません。


あと国内でいうとアンダーカバーとユニクロのコラボ服がもうすぐ発売だそうです。かつて日本のモードの最先端を走っていたデザイナーとの、一昔前なら考えられなかった大コラボレーションなのですが、いまいち熱くなれません。
そういえばマルニ(家具屋さんのような名前ですがイタリアのお高いファッションブランドです)とH&Mとのコラボも今日発売でしたね。昨年、H&Mがヴェルサーチとコラボしたときには難波の店舗に400人が並んだそうですので、今回もどれほどの行列ができたことか……
 

雑記 | 2012/03/10(土) 20:25 | コメント(0) | トラックバック(0)
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