《森 光年》
ある夜の恐怖体験。 なかなか寝つけなくてテレビをつけると、そこに映っていたのは………ブルース・ウィリスと『セックス・アンド・ザ・シティ』のサラ・ジェシカ・パーカーが濃厚ラブシーンをくりひろげる20年前の映画でした! ぎゃー! 人類を代表するサル顔の二人が大激突! まあ、ひとくちにサル顔といってもブルースが類人猿っぽい親しみのある系統なのに対し、サラ・ジェシカ・パーカーのほうはマダガスカルあたりに棲息する希少な猿(おそらく霊長類の共通祖先に近い原始的な種類)っぽいという大きな違いがありますが。 それにしても若い時分から基本的に顔が変わってないんですね、サラ・ジェシカ・パーカー。 ちなみに『スリー・リバーズ(原題は『Striking Distance』)』 という1993年の映画です。 そんなわけで森光年なんですが、YouTubeのトップページに行くと「あなたへのおすすめ」と称してセルジュ・ゲンズブールの曲をしつこく勧めてくるのはなにかの嫌がらせとしか思えないんですが(いや、まあ嫌いじゃないですけど)そんなYouTubeのバナー経由でこんな動画を知りました。 ラッパーのジェイZとカニエ・ウエストが先月末に発表したばかりの新しいPVです。 No Church In The Wild 新曲ではなく昨年リリースされたアルバム『Watch The Throne』からのシングルカットなのが残念ですが、なかなかに衝撃的な動画です。 ジェイZ、カニエともに文字どおり体当たりで暴徒を演じております。 それにしてもこの二人、ほんとに仲良いですね。モードマニア同士よほど馬が合うのでしょうか。
以前にも書いたかもしれませんが、カニエといえば自分の趣味の短編映像の衣装デザインにトップデザイナーのフィリップ・リムを起用したり、モード界へ熱烈なラブコールを送り続けてきたことが功を奏してルイヴィトンとのコラボでスニーカーを発売するいたったというモードオタク中のモードオタク。
自身が手がけたブランドのランウェイショーもモードファンからは喝采を持って迎えられました。 一方、ジェイZもモードブランドであるメゾンマルタンマルジェラの服を普段から愛用し、自身のラップのリリック中に登場させるほどにファッションに傾倒しているラッパーです。 前述のアルバム『Watch The Throne』のジャケットの黄金の文様もジバンシィの現デザイナーであるリカルド・ティッシュが手がけているといいますから二人のモード熱心ぶりがうかがえますね。 しかし、しかしです。 ここ最近そういうのが流行っているのか「今もっともおしゃれなニューヨーカーランキング」的な企画をネットや雑誌でいくつか見かけたんですが、盟友であるジェイZがなみいる強豪を押しのけて2位に輝いていたりするのに対し、カニエはどのランキングでも完全に圏外。 ある雑誌などは「カニエはランキングに入れてないんだけど、彼は金にあかせて流行を追っているだけで自分のスタイルがない」とばっさりでした。 ランキングに入れないんだったらそっとしておいてやれよ! と思わないでもないですが、そんなふうにわざわざ名指しで傷口に塩をすりこまれる姿が似合ってしまうのもカニエのキャラでしょうか。 現代を代表する偉大なアーティストのひとりでありながらポジション的には『ピューと吹くジャガー』のハマーに近い、そんなカニエが大好きです。 |
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