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エル・グレコという名前は「ザ・ギリシャ人」という意味のペンネーム
《森 光年》
梅田で広告を目にして驚いたんですが、大阪は中之島の国立国際美術館でエル・グレコの回顧展をやってたんですね! ちっとも気がつきませんでした。

姫路市立美術館でおこなわれている象徴派展もたいがい地味だと思いましたが、これまた随分といぶし銀な……
マニエリスム期の絵画をこよなく愛する方には申し訳ないのですが、エル・グレコを回顧したい人なんかいるのか!? というのが広告を見たときの正直な感想でした。

エル・グレコの実物は以前にいちど大阪市立美術館で見たことがあるんですが、正直いってあまり印象に残らなかったんですよね。
おなじ展覧会で見たゴヤ(の裸のマハでも黒い絵でもなく、なんの変哲もない肖像画の!)の印象が強烈すぎたのかもしれません。
あらためて対面すればまたちがった見え方になるのでしょうか。できれば観に行ってみたいと思います。

余談ながら、ローマにはカフェ・グレコというとても古いカフェが現存していまして(1760年創業だそうです!)、この店がエスプレッソを入れる小さなデミタスカップの元祖だと言われております。
もとはといえば、コーヒー豆の価格がヨーロッパで高騰した際、苦肉の策として小さなカップで安くコーヒーを提供したのが始まりだそうで。
それが流れ流れて一世紀後にエスプレッソの器となり、現在ではフランスやイタリアでコーヒーといえばエスプレッソを指すというほど一般化したわけですね。

さらに余談ながらエスプレッソは通常、溶けきれないくらい砂糖を入れて激甘にして飲むものです。
エスプレッソをブラックで飲んでこれぞ大人の苦味、とやせ我慢している人をたまに見かけることがありますが、それは勘違いというものです。
バリスタさんが砂糖の容器を差しだしてきたら迷わず三杯以上ぶちこみましょう。エスプレッソの本当の美味しさがわかるはずです。


そんなわけで森光年なんですが、コーヒーついでにもうひとつ。リニューアルされたばかりの大阪梅田の阪急百貨店の10階に、京都の『Unir(ウニール)』さんが入っております。

コーヒー好きのあいだでは名の知れたウニールさんは、オーナーがカップ・オブ・エクセレンス(その年に収穫された世界最高のコーヒーを決めるコンテスト)の国際審査委員を何度も勤めており、何人ものお弟子さんたちがバリスタの大会で上位に食い込んでいたりするコーヒー焙煎の有名店。

阪急10階の『うめだスーク』と名付けられた趣味雑貨のフロアにオープンしたその支店は、意外にもカジュアルな佇まいでモダンなコーヒースタンドのようでした。
コーヒー豆の販売がメインの店かと予想していたんですが、百貨店の客さんにちょっと寄ってもらって気軽に本格的なコーヒーを楽しんでほしいというコンセプトのようですね。

ちなみにエスプレッソは300円。
通常、エスプレッソは複数の豆をブレンドして淹れるものですが、こちらのお店で使用するのは一種類の豆のみ。そのときどきのおすすめの豆で淹れてくださるようで、これは楽しいですね。

イタリアではエスプレッソにはロブスタ種という品種の豆をブレンドするのが当然だそうで。
われわれが通常口にするコーヒーはほとんどすべてアラビカ種で、ロブスタ種は安いインスタントコーヒーぐらいにしか使われていない安かろう不味かろうの品種なのですが、これがなぜかエスプレッソにはベストマッチなんですね。
ロブスタ種特有の麦茶を思わせる粗野な雑味が、エスプレッソにすると力強さに変わるのです。

そんなエスプレッソを一種類の豆だけで淹れるというのは、かなりの変化球なわけで。しかも名店ウニールの焙煎した豆ですから幾重にも貴重な経験だと思います。

その他のメニューもエスプレッソのアレンジが中心だったんですが、そんな中で目を引いたのがフレンチプレス(紅茶をぎゅっと押して抽出するあの器具でコーヒーを入れる方法)で淹れた三種類のコーヒーをテイスティングできるセット。なんと400円!

もちろん一も二もなく注文しました。その日の豆はケニア、コスタリカ、グァテマラの三種類。
ただでさえケニアは大好きな豆で、しかもそのときのものは最高峰のケニアということでしたから飲み比べればどれに軍配が上がるかはあきらか……と思いきや、コスタリカが一番美味しかった!

コーヒーの実の果肉をあるていど残して乾燥させるパルプトナチュラルという製法の豆なんですが、コスタリカではこの製法をハニープロセスと呼んで盛んにおこなっているそうです。
果肉の残し具合によって味を変化させられるんですね。独特の甘みがあって素晴らしいコーヒーでした。買って帰って家で淹れています。
 

雑記 | 2012/11/23(金) 20:23 | コメント(0) | トラックバック(0)
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