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しおんの王と林葉直子
《大浜サキ》
最近、「しおんの王」が面白い。
低予算のせいかアニメーションの醍醐味には欠けるのだけど、
将棋+サスペンスという変わった切り口が新鮮です。

それに、ストーリーも登場人物も癖のあるものばかり。
主人公のトラウマを巡った推理部分も興味を引かれるけど、
やはり盤上の戦い、というより心理描写が鮮烈で惹き込まれます。
私ゃ将棋については駒の動かし方をなんとなく覚えてる程度なので、
定石や戦略についてはサッパリなんですが。
そういうのを知らなくても毎週楽しく見れてます。

アニメを見だして初めて知ったんだけど、原作者の「かとりまさる」
というのは元女流棋士・林葉直子のペンネームなんですね。
正直驚きました。いやぁお懐かしい。
国外への失踪・男性棋士との不倫・突然のヌード写真発表など、
ワイドショー的な印象ばかり強い彼女だけど、
その実、12歳にしてプロになり、14歳でタイトルを獲得、
その後も女流王将を10連覇するなど、抜きん出た強さだったとか。

そんな体験を反映してか、各キャラの立場から発せられる、勝負に
対するヒリヒリするような執着心には迫力があります。
主人公に「殺されても将棋に勝ちたいんですか?」という質問が
投げかけられるところとか。
見ていて、思わず話の向こうに原作者の姿を見てしまいます。
主人公の紫音がやはり12歳でプロ入りしてたり、別のキャラが
棋士との熱愛疑惑でマスコミに騒がれるあたりも・・・。

ほかにも、物語全体に女流棋士界に対する冷たい視線が横たわっていて、
現体制への破壊衝動がちらりと顔を覗かせるところも、
棋界出身者ならではの視点と言えるのかもしれません。
って、これは医学出身の手塚治虫がBJで学会批判を行ったみたいだなあ。


余談ですが、むかし学研から出ていた「Utan」という怪しい科学雑誌に
林葉直子のコラムが載っていて愛読してました。
周りの記事が環境破壊への警告だったり超能力の検証だったりする中、
ひとりだけブラックユーモアに富んだ赤裸々トークを展開してるのが
面白かった。学研の雑誌でこんな!って。
しかも内容は自らの青春の暴露話で、科学と何の関係もなかったという・・・。
なんかページの色も毒々しかった。(笑)

かつては小説執筆をバリバリとこなし、インド料理店を経営するも破産、
現在はタレント兼タロット占い師という、もう小説以上に破天荒な
人生街道を爆走中の林葉さん。その今後に興味津々です。

あ、もちろん「しおんの王」の物語の行方にも。
(アニメは全13話なので途中で終わってしまうのが悲しい。
原作ものの宿命ですね)

雑記 | 2007/11/29(木) 22:47 | コメント(0) | トラックバック(0)
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