《森 光年》
大浜が動画を貼り付けないとブログに音楽が足りない! というわけで今回はわたくしが。 先月ニューアルバムを発売して10年ぶりに音楽界への復帰を果たしたわれらがデヴィッド・ボウイさま。そのアルバム『The Next Day』からの二番目のシングルカット曲『The Stars (Are Out Tonight)』です。 David Bowie - The Stars (Are Out Tonight) すっかり落ち着いて素敵なロマンスグレーになったボウイさまが、かつての自分が演出し続けていたビザールで耽美な世界観に追い詰められる、という図式でしょうか。 それにしても、若き日のボウイさま以外の何者でもないこの美少年は誰!? よくこんな逸材を探しだしてきたものですね…… アルバムも聴きましたが、クラシックなロックに根ざしながらも懐古趣味的な要素など微塵もなく、音楽界の現在を貪欲にとりこんだ楽曲はどれも青年のようにみずみずしくて繊細で、一方でまた飢えた猟犬のようなギラついた疾走感にあふれていて。これぞまさにボウイさまの音楽です。 これほどまでの大御所が、どうしてこれほどまでに若々しい感性を保っていられるのでしょう。奇跡としかいいようがありません。 そんなわけで森光年なんですが、げーっ! ニコラ・フォルミケッティがミュグレーのクリエイティブ・ディレクターを辞任してディーゼルのアーティスティック・ディレクターに就任…… なにかの呪文のような字面で申し訳ございません。 ファッション業界のコップの中の嵐のようなニュースに興味のある方は少ないと思いますが、個人的に衝撃を受けたので言及させていただきます。 ニコラ・フォルミケッティはレディー・ガガのスタイリストとして知られる人物。日伊ハーフで静岡県は沼津出身です。 ユニクロのファッション・ディレクター(それにしても世の中にはなんとたくさんの○○ディレクターという肩書きがあることでしょう)を務めていたこともあり、昨年冬によくテレビで流れていたダウンのCMにもごく当たり前のような顔で出演しておりました。 そんなニコラ・フォルミケッティが古株のモードブランドであるミュグレーのディレクターに就任し、奇抜なコレクションを発表して話題になったのが3年ほど前。 1シーズンでデザイナーが交代することも珍しくない業界とはいえ、なんだかあっという間の辞任に感じますね。 フォルミケッティのミュグレー、大阪では南船場あたりのモード系セレクトショップで取り扱っていたりして、最近はそれなりに浸透してきてるんだなあという印象だったのですが。 で、ミュグレーの次に選んだ新天地が、よりにもよってディーゼルですか……よほど条件が良かったのでしょうかね。 モードの後追いの後追いくらいの日和った商品が主流のディーゼルに、奇抜が売りのニコラ・フォルミケッティ。食い合せは最悪のように思えるのですが、はたしてどうなるのか。 と、思ってYouTubeでミュグレーのオフィシャルページを見てみたら、ずいぶん丸くなっちゃってますね、フォルミケッティ。 最新のレディスのコレクション(Autumn Winter 2013-14)なんか、ニコラ・ゲスキエール(今や女性のファッションの定番となったボーンサンダルの生みの親)やガレス・ピューがずいぶん前にやっていたことの小器用な縮小再生産。 メンズのコレクションにいたっては、パリと比べて保守的といわれるミラノのコレクションでもこれくらいなら普通にみられるくらい無難です。そのままディーゼルの店頭に並んでてもおかしくない感じですね。 ミュグレーのデザイナーに就任したころから、無理にはっちゃけてみせてるけどじつは鬼才ぶってる優等生なんだろうなあという印象は持っていましたが、もはや鬼才ぶることすらやめてしまったんでしょうか。 これならまあ、ディーゼルのなんとかディレクターだって器用にこなしそうですね。 |
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