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新造潜水艦
《風見鳥 渡》

そうりゅう


数日前、自衛隊の新型潜水艦が進水しました。旧日本海軍の
空母から名前を取りまして、「そうりゅう」と名づけられました。
今まで「○○しお」というネーミングでしたが、さすがにネタ切れ
になったようですねw これから作られる潜水艦は、「○○りゅう」
と名づけられると思います。
潜水艦は、現代において最も重要な兵器に位置づけられる物
の一つです。単純な力関係で言えば、潜水艦>戦闘艦であり、
人間が想像するよりも遥かに広大な海の中に本気で隠れたな
らば、海岸の中の一粒の砂を見つけようとするかのように、
それを発見するのは非常に困難になります。日本の南部と台
湾の間の海域で訓練中だった米海軍に、密かに中国の潜水艦
が近づき、空母を魚雷の射程に収めたという事件は記憶に新し
いところです。もし中国がその時本気であれば、確実に米空母
は沈められていたでしょう。おぉ怖っ。
さて、そんな潜水艦にも弱点があります。それは、空中を飛行
する対潜哨戒機に弱い、ということです。狙われれば対抗手段
のない潜水艦はなすすべがありません。ですから、発見されな
いために、なるべく水中に潜り続けておく必要があるのです。
さて、ここで「そうりゅう」の話に戻ってきます。従来の日
本の潜水艦は、「通常型潜水艦」と呼ばれる、水上でディー
ゼル発動機を使って発電、逐電し、水中でモーターを動かす
方式ですが、これだと数日しか水中にいられませんし、燃料
が尽きれば当然航行不能になります。原子炉を使用した、い
わゆる「原子力潜水艦」なら、数年間燃料が尽きることなく、
一ヶ月以上に渡って潜りつづけられますが、発電、推進力に
蒸気タービンを使用するために騒音が激しく、潜水艦のキモ
である静粛性が劣り、「通常型」より発見されやすくなります。
なにより、現在の日本では「原潜」は現実的な選択肢ではあ
りません。
そこで、「通常型潜水艦」「原子力潜水艦」の間をとった船
が誕生しました。それが「AIP(非大気依存推進)潜水艦」です。
「AIP機関」は現在、色々な国々で様々な種類が研究、実用
化されていますが、日本が採用したのは「スターリングエン
ジン」でした。出力はディーゼルと比べると10分の1以下と
非力ですが、水中で動作可能であり、騒音はディーゼルより
も小さく静粛性が高いのです。このエンジンをディーゼルとは
別に補助動力として搭載したのが「そうりゅう」です。どれほ
ど長く潜れるようになったかは不明ですが、確実に「通常型」
よりも長くなったことでしょう。
12年前に発売されていた、マンガ「沈黙の艦隊」の解説書で、
防衛庁技術研究本部、通称「技研」がスターリングエンジン
を研究しているという話が載っておりましたが、やっとこ
実現したようですね。もっとも「そうりゅう」のスターリングエ
ンジンはスウェーデン製ですが(汗。技研のエンジンはどうし
たんだろう・・・? 研究止まりかいな。ちょっと残念。

雑記 | 2007/12/12(水) 22:43 | コメント(0) | トラックバック(0)
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